発行:特許庁委託(公財)日本台湾交流協会
台湾知的財産権ニュース
(No.414)
発行年月日:2026年9月30日発行
主要ニュース目次
1. 智慧局ニュース
(2026年9月14日 智慧局ニュース全訳)
1-1 「2026日台知財シンポジウム」で日台の模倣品対策と執行成果の向上を探求 各界から参加者多数
(2026年9月17日 智慧局ニュース全訳)
1-2 2026台湾イノベーション技術博覧会が盛大に開幕 12省庁が協力しグローバルイノベーション力を集結 AIによるイノベーションと国際連携の活性化
(2026年9月22日 智慧局ニュース全訳)
1-3 「企業IPとESG連携のガイドライン」を公告 企業の知的財産戦略の深化と持続可能性の実践を支援
2. 模倣品関連
(2026年9月21日 聯合報全訳)
2-1 LV、PRADAが最高80%OFF!家族経営企業が模倣品を専売 倉庫には権利侵害2,000万台湾元分が山積み
3. その他一般
(2026年9月15日 刑事警察局ニュース全訳)
3-1 日台協力による知的財産権の保護!国際知的財産保護フォーラムが刑事局を訪問
1.智慧局ニュース
(2026.09.14 智慧局ニュース全訳)
1-1 「2026日台知財シンポジウム」で日台の模倣品対策と執行成果の向上を探求 各界から参加者多数
www.tipo.gov.tw/tw/tipo1/799-96388.html
「2026日台知財シンポジウム」が9月14日(月)午後、台湾大学法律学院霖澤館にて開催された。主催である台湾日本関係協会の簡志宇組長、日本台湾交流協会の川合現副代表が開幕の挨拶を述べ、智慧局(TIPO)の廖承威局長と日本特許庁の黒嶋慶子室長が挨拶し、日本と台湾で再び知財シンポジウムを開催し交流することは双方の産業界に大きな意義となると述べた。
今回のシンポジウムは「日台による模倣品対策と執行実績の向上を主軸」とし、日本特許庁国際協力課の川添康一郎係長、国際知的財産保護フォーラム(IIPPF)東アジア検討ワーキンググループの村山洋平サブリーダー、露天市集国際資訊(PChome eBay Co., Ltd.)の楊瀚中法務主任、智慧局著作権組PR及び取締調整科の張庭維科長が、官民それぞれの角度から日台の模倣品対策と企業の模倣品対応への課題と戦略について情報共有した。
シンポジウムの前半では、日本特許庁の川添康一郎係長が、海外支援体制、日本政府部会との連携、そして外部との提携による関連活動等を含む特許庁の模倣品対策を紹介した。台湾側からは、智慧局の張庭維科長が台湾の知的財産権の保護貫徹行動計画について説明し、該方案の概要と2027年から実施された新計画を紹介し、また、智慧局と警察機関、財政部関務署等の法執行機関が実際に協力した法執行の事例が紹介された。
シンポジウムの後半では、日本側講師のIIPPF東アジア検討ワーキンググループの村山洋平サブリーダーが、IIPPFの「官民協力」で実施した模倣品対策の具体的取り組みと成果について情報共有し、台湾側講師の露天市集の楊瀚中法務主任は、C2Cネットオークションサイト(個人間取引)における知的財産権保護と課題の観点から切り込み、ネットオークションプラットフォームでの模倣品流通の状況について探求し、特にユーザー生成コンテンツ(UGC)を商品掲載に用いる影響についてフォーカスし、ネットオークションプラットフォームとブランド権利者がいかに共同提携して商品の真偽確認メカニズムを構築していくか、また、現行の掲載取り下げ施策の執行状況と成果について情報共有した。
今回のシンポジウムには、産官学界から137名が参加し、日台双方の専門家による充分な意見交換と経験共有・交流が行われ、会場は多いに盛り上がった。今回の交流を通じて、日台による模倣品対策の施策と企業の実務について各界の全面的な理解がより深まる一助となり、日台双方の知的財産権保護の政策と実務を最適化する際の参考としても活用できるものとなった。
(2026.09.17 智慧局ニュース全訳)
1-2 2026台湾イノベーション技術博覧会が盛大に開幕 12省庁が協力しグローバルイノベーション力を集結 AIによるイノベーションと国際連携の活性化
www.tipo.gov.tw/tw/tipo1/891-96400.html
「2026台湾イノベーション技術博覧会」は本日(17日)、台北世界貿易センター1館で盛大に開幕した。今回は12の政府省庁の合同主催で、「AIによるイノベーション活性化、持続可能な未来へ」をテーマに、18か国から436社の出展企業が集まり、AI応用、スマート製造、プレシジョンヘルス及びサステナブルテクノロジーなどの分野を含む1,100項目を超えるイノベーション技術を出展し、台湾の研究開発イノベーションから産業の応用までの科学技術の実力を発揮した。
今回のイノベーション博覧会への国際的な参加は引き続き高まっており、米国Taison Group傘下のWR Fibers、スロバキアの精密製造と航空機部品企業のTOMARK、スペインの応用研究と技術開発機関のTECNALIA、およびメキシコ産業財産庁(IMPI)などを含む40か国を超える国際バイヤー及び海外の政府関係者、科学研究機関が台湾で親交を深め、技術交流、ビジネスマッチング及び科学研究協力を通じて、台湾のイノベーション技術の国際市場での発展を支援するものとなっている。
本日出席した行政院の呉誠文・政務委員および経済部の江文若・次長が開幕式の挨拶を述べ、また12の主催省庁の代表らと共にオープニングセレモニーを行った。
展示場では、「イノベーション経済館」、「未来テクノロジー館」、「サステナブル・スマート館」および「発明コンテストエリア」の4大展示エリアを企画し、AIを主軸として、産業の応用、将来を見すえた科学研究、サステナブル・スマートからイノベーション発明まで、テクノロジーの分野を超えた統合と産業転換の動向を体現した。
そのうち、発明コンテストエリアでは550点の作品が参加し、日本、ポーランドおよびシンガポールのグループが台湾で最高栄誉の「プラチナアワード」を目指して競い合った。経済部智慧財産局(智慧局)は、智慧局が主催する「台湾専利超級站」にて、精密医療、スマート製造およびネットゼロ・サスティナビリティなどの分野を含む32点の専利受賞作品を展示し、専利から実用化・応用へのイノベーション成果の発展の潜在力を示した。
智慧局によると、イノベーション博覧会の展示期間は9月19日までで、期間中、展覧、フォーラム、テーマ解説および国際交流等のイベントが行われ、企業、投資家、産学研および国際パートナーと連携し、技術交流とビジネスマッチングプラットフォームを構築する。各界奮って参観いただき、AIおよび先端テクノロジーの発展動向を把握し、共に台湾イノベーションがグローバルな新たな局面とリンクするのを見届けていただきたい。
さらに多くの博覧会情報については、下記リンク先の智慧局サイトをご参照いただきたい。
www.inventaipei.com.tw/zh-tw/index.html
(2026.09.22 智慧局ニュース全訳)
1-3 「企業IPとESG連携のガイドライン」を公告 企業の知的財産戦略の深化と持続可能性の実践を支援
www.tipo.gov.tw/tw/tipo1/799-96458.html
企業の知的財産権(IP)とESG(環境・社会・ガバナンス)を連携した持続可能的経営、並びにブランド価値の実現を支援するため、本局は「企業IPとESG連携のガイドライン」を完成させた。世界的な気候変動とネットゼロへ積極的に対応すべく、グリーン産業におけるIP戦略の指針を提供するものである。
商標について:企業は公式の公信力のあるグリーン証明標章の取得、ネットゼロの定義に合致した「グリーン商標」のポートフォリオ戦略、環境に配慮した表現を商標デザインに取り入れることによりブランドの競争力を向上することができる。同時に「グリーンウォッシュ(Greenwashing)」のリスクも防ぐ。
専利について:企業が専利出願する際に、自発的に共同特許分類「グリーンテクノロジー」Y02分類番号を表記し、また、本局の「グローバル専利検索システム(中国語:全球專利檢索系統)」のグリーン技術専門エリアを活用し、あるいは世界知的所有権機関のグリーンインベントリ(WIPO IPC Green Inventory)を参考にして、コアなグリーンテクノロジーを正確に把握することができる。同時に「グリーンテクノロジー加速審査メカニズム」を通じて、関連特許の審査期間を大幅に短縮し、技術の研究開発を具体的で持続可能な実績へと効率よく転換する。
本ガイドラインは数多くの代表的な実践事例を交えながら、企業が研究開発の成果とブランド資産を競争力のある「グリーンIP」へと転換し、持続可能な経営と無形資産の価値向上という「ウィン・ウィン」の目標を実現できるよう導くものである。
※同ガイドラインは上記智慧局ウェブサイトのリンク先「檔案下載(ファイルダウンロード)」からダウンロード可能(中国語PDF)。
2.模倣品関連
(2026.09.21 聯合報全訳)
2-1 LV、PRADAが最高80%OFF!家族経営企業が模倣品を専売 倉庫には権利侵害2,000万台湾元分が山積み
謝(男)と蘇(謝の妻)、息子は中国からBALENCIAGA、PRADA、LV等を含む模倣品ブランド服飾および服飾品を輸入し、正規品の約80%から50%OFFの価格で販売したことから、刑事局は551点の模倣品を発見し、権利侵害市場価格が2,000万台湾元(約9,915万円)になることを確認し、蘇ら3人を商標法違反で書類送検した。
警察側の捜査によると、謝(63歳)はかつてShopee(蝦皮購物)を通じて模倣品を販売して摘発されたことがあり、昨年初めから蘇(64歳)と息子(35歳)と共謀し、サイトを立ち上げ、インスタグラムを通じて「Copymaker」というネットショップを経営し、「オリジナル部品を採用」、「部品の金型カスタムオーダーメイド」等と掲げて民衆の購買意欲を掻き立てていた。
謝らはWeChat(微信)および中国のリサイクルショップアプリ「閒魚」を通じて、中国メーカーよりBALENCIAGA、PRADA、LV、CHROME HEARTS、ADIDAS等を含む模倣品ブランド服飾および服飾品、衣類、眼鏡、財布等の商品を輸入し、「商品着払い」で「コンビニ受け取り」の取引きを多く利用していた。
警察の概算で、謝らは輸入コストに20%から30%の価格を上乗せして販売し、正規品の80%から50%OFFで価格を提示していた。例えば、正規価格が5万台湾元(約24万8千円)のBALENCIAGAのコートは、たった2,000台湾元(約9,900円)で販売していた。
刑事局知的財産権偵査大隊偵一隊はインターネット上で発見し、今年6月に謝らの台南市の会社、倉庫および住居を捜索し、大量の模倣品を見つけ出し、現場で事情聴取を行った。謝らは中国から輸入した商品であって、模倣品とは知らなかったと供述した。警察側は551点の模倣品を押収し、関連の商標権者に真贋鑑定を行うよう通知し、今月全てが模倣品であることが確認された。権利侵害市場価格は2,000万台湾元(約9,915万円)で、謝ら3人を書類送検した。
3.その他一般
(2026.09.15 刑事警察局ニュース全訳)
3-1 日台協力による知的財産権の保護!国際知的財産保護フォーラムが刑事局を訪問
www.cib.npa.gov.tw/ch/app/news/view?module=news&id=1887&serno=df78196d-8b5c-4b5e-8e83-82dd42bfee46
台湾と日本の知的財産権保護の実質的交流を深めるため、国際知的財産保護フォーラム(IIPPF)の代表団が本日(15日)、内政部警政署刑事警察局へ表敬訪問をした。双方は今回の会合で、台湾警察による知的財産権違反事件の摘発における関連法執行施策について意見交換を行うことを目的とし、今後のIIPPFとの官民連携のあり方について踏み込んだ議論を行うとともに、国境を越えた模倣品・海賊版犯罪の撲滅に向けて協力して取り組む。
近年、国境を越えた電子商取引やインターネットプラットフォームの急速な発展に伴い、模倣品の流通チャンネルが従来の実体店舗・市場からデジタルインターネットに転換しており、法執行機関にとって新たな課題となっている。警政署は長期に渡り知的財産権保護政策に従い、各警察機関に対し知的財産権違反事件の摘発を厳格に実施するよう引き続き監督している。今年1月から7月の期間で、警察が摘発した各種権利侵害事件は1,375件、摘発容疑者は1,954人、権利侵害金額見積りは90億273万台湾元(約440億6,857万円)に達しており、権利侵害犯罪撲滅への強い決心が表れている。
IIPPF代表団は会合の中で、台湾警察の長期にわたる積極的な模倣品・海賊版の摘発、権利者の合法的権益保護による優れた実績を高く評価する意を表明した。IIPPF側は、模倣品は企業ブランドの名誉を損害するだけでなく、消費者の安全と信用にも脅威となる可能性があると指摘した。日増しに複雑になる越境インターネットによる権利侵害行為に対応するため、公的法執行機関による強力な取締りに頼るだけでなく、産業界による即時情報共有の重要性も重要である。官民連携の協議において、第三者である民間の力を活用し、違法な越境侵害行為の抑止を強化する。
警政署は、知的財産権の積極的な保護は、台湾の国際イメージの向上のみならず、日台双方の産業の優良な発展を促進することができると強調した。今回の会合は、双方の法執行における連携を深め、良好な協力関係構築に向けた共通認識を形成するものとなった。警察は引き続き知的財産権保護に対する決意を示すべく、各種の権利侵害事件の摘発を継続していく。
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