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知財ニュース301号

台湾知的財産権ニュース(No.301)

発行:特許庁委託(公財)日本台湾交流協会
台湾知的財産権ニュース
(No.301)
発行年月日:2020年6月30日・7月15日合併号

主要ニュース目次

1. 智慧局ニュース
(2020年6月29日 智慧局ニュース要訳)
1-1 智慧局の「専利公開情報検索サイト」がリニューアル
(2020年6月29日 智慧局ニュース要訳)
1-2 専利法施行細則第17条、第39条の改訂を施行
(2020年6月29日 智慧局ニュース要訳)
1-3 直近10年における商標案件の出願分析と産業発展の趨勢
(2020年6月30日 智慧局ニュース全訳)
1-4 2020年7月1日より台韓PPH MOTTAINAI計画実施
(2020年7月2日 智慧局ニュース全訳)
1-5 専利審査基準第4篇の篇名変更及び第三章「実用新案技術評価書」の新設の予告
(2020年7月9日 智慧局ニュース全訳)
1-6 「意匠の実体審査基準改訂案」公聴会のお知らせ
2. 知的財産権紛争
(2020年6月13日 聯合報第A10面要訳)
2-1 UMCと台湾マイクロンの営業秘密訴訟 UMCに1億台湾元の罰金判決

1. 智慧局ニュース

(2020.06.29 智慧局ニュース要訳)
1-1 智慧局の「専利公開情報検索サイト」がリニューアル
www.tipo.gov.tw/tw/cp-85-878203-086d0-1.html
「専利公開情報検索サービス(中国語:專利公開資訊查詢)」のサービス閲覧の利便性向上のため、智慧局は当該サイトをリニューアルし、6月29日より試行開始した。
今回のリニューアルでは、ユーザーにより快適な操作を提供できるよう、シンプルなデザインとHTML5対応のレスポンシブWebデザイン(RWD)を取り入れた。リニューアルサイトは下記リンク先を参照のこと。
*「専利公開情報検索サービス(中国語:專利公開資訊查詢)」:
tiponet.tipo.gov.tw/S092_OUT/out

(2020.06.29 智慧局ニュース要訳)
1-2 専利法施行細則第17条、第39条の改訂を施行
www.tipo.gov.tw/tw/cp-86-878230-0c388-1.html
経済部が2020年4月6日付けの経授智字第10920030410号書簡にて発表した「専利法施行細則」の第17条、第39条の改訂が正式に施行された。改訂内容のポイントは以下のとおり。
専利法施行細則第17条、第39条改訂説明
専利法施行細則(以下、「本細則」と略称する)は、1947年9月26日に制定公布、1949年1月1日に施行され、16回の改正を経て、最近の改正公布は2019年9月27日である。法規緩和及び専利審査の実務のニーズに合わせ、本細則第17条、第39条を改正する。改正の要点は以下となる。
一、 特許が一つ又は複数のヌクレオチド又はアミノ酸配列を含む場合は、明細書に配列表を記載しなければならないが、専利主務官庁規定の書式に符合する電子データを添付する場合、出願人の書面による配列表の提出義務は免除される。(改正条文第17条)
二、 第三者による情報提供の提出期間を改正する。特許出願の出願公開後に第三者は専利主務官庁へ参考資料の提出ができるという制限を削除し、第三者は査定前であれば専利主務官庁に参考資料の提出ができることとする。(改正条文第39条)
*条文、新旧条文対照表は上記リンク先からダウンロード可能。
(2020.06 .29 智慧局ニュース要訳)
1-3 直近10年における商標案件の出願分析と産業発展の趨勢
www.tipo.gov.tw/tw/cp-87-878248-9f1f7-1.html
智慧局は本年、WIPO IP統計データセンターが毎年定期的に発行する「年次世界知的財産指標(WIPI)報告書を参考に商標出願の際に依拠する商品・サービス国際分類表(ニース分類)を一定の割合で加重した計算方法で分類を十大産業類別に分類し、10年間で77万件以上の商標出願を整理してまとめ、データクリーニング、数値転換、統合分類等を実施し、「2010-2019年の産業別商標出願の動向分析」報告を完成させた。またそれと同時に最新版のWIPI 2019報告を引用し台湾の2019年度出願データ資料と相互比較し、台湾とその他の国々の産業別比重の差異を示し、産業のポートフォリオ、ブランド開発、市場動向の理解の参考とする。

今回の商標出願分析報告のポイントは以下の通り。
 直近10年における台湾人による商標出願ではいずれも「農業食材」の産業別が最も多く、例年の出願全体に占める割合は19.2%~21.6%である。
 次に多い産業は「商業金融」で、WIPOの産業分類を照らし合わせてみると、ニース分類第35類の卸売・小売、広告マーケティング、輸出入代行等のビジネスサービス分野及び第36類の金融サービスが含まれる。3位の「健康医療」産業は第3類及び第5類が含まれ、美容・化粧・洗浄剤と医薬・医材等の商品である。
 直近10年における外国人による出願では、「技術研究」が最も多く、例年の出願件数に占める割合は16.8~19.3%で、緩やかに成長している。WIPOの分類に照らすと3C設備、科学技術研究開発、法律サービス等が含まれる。また、ここ10年の外国人による出願は、日本、米国、中国が上位3位を占めており、この3ヵ国の出願総数は外国人による総出願件数の半数以上となっている。なお、産業類別2位は「健康医療」、3位は「農業食材」である。
 その他のWIPO WIPI 2019(データは2018年)と各国データの比較
1. 台湾商標出願の指定区分数は10万9,000余りで、世界17位。
2. 台湾商標登録の指定区分数は9万3,000余りで、世界15位。
3. 台湾が受理した外国人による出願の指定する商品とサービスの割合はWIPOの統計結果に近い。(TIPO:商品71.2%、サービス28.8%、WIPO:商品68.9%、サービス31.1%)
4. 台湾が受理した外国人による出願のうち、産業別上位4位である「技術研究」、「健康医療」、「農業食材」及び「服飾・アクセサリー」は、順位は若干異なるがWIPOが分析した各国の外国人出願案の産業別上位4位と同じであり、グローバル化の波の下、各国の主力発展産業は日一日と類似してきていることを示している。

昨今、世界の経済貿易活動は新型コロナウイルス感染の蔓延により劇的に変化し、経済情勢は不確定性を増してきているが、台湾は常に経済貿易活動力及び起業家精神にあふれた人々が多く、アフターコロナにおいては、飲食・ホテル・観光産業の内需市場の再活性化に対応し、「農業食材」産業類別への出願が引き続き増加することが期待されている。また、防疫成功の表れとして、近年台湾は医療・バイオ産業の推進に大量の資源を投入し、川上・川下製造業者の堅固なバックグラウンドを補助し、地域市場さらには世界の医療物資供給の役割として、「健康医療」産業類別において非常に大きな発展の機会を持ち、関連産業が「国家チーム」という名分で懸命に努力するほか、事前準備と柔軟な対応で自社ブランドの歩みを加速させることを期待している。

(2020.06 .30 智慧局ニュース全訳)
1-4 2020年7月1日より台韓PPH MOTTAINAIのパーマネント計画実施
www.tipo.gov.tw/tw/cp-85-878264-53ea4-1.html
台湾と韓国の経済貿易関係は従来密接で、海外から台湾への特許出願件数において韓国は長年にわたり上位4位であり、昨(2019)年の同出願件数は1,656件、また台湾から韓国への同出願件数は1,102件であった。出願の審査を加速させ、出願人が特許権を迅速に取得できるよう台湾と韓国は2015年7月1日から台韓PPH MOTTAINAI試行計画を実施し、試行期間を5年としていたが、2020年6月30日に満了となった。実施効果が優良であったことを鑑み、引き続き双方の出願人に安定的且つスムーズにサービスを提供できるよう、7月1日よりパーマネント計画に変更することに双方は合意した。
台韓PPH MOTTAINAIパーマネント計画への申請及び作業方案については、以下の台湾智慧局サイト又は韓国智慧局のリンク先を参照のこと。
topic.tipo.gov.tw/patents-tw/cp-721-870867-dfb82-101.html(中国語:審査高速公路(PPH)計画-臺韓PPH-臺韓專利審查高速公路)

(2020.07 .02 智慧局ニュース全訳)
1-5 専利審査基準第4篇の篇名変更及び第三章「実用新案技術評価書」の新設の予告
www.tipo.gov.tw/tw/cp-85-878343-7d3de-1.html
一、 実用新案技術評価書の請求人が実用新案技術評価書の関連規範を理解しやすく、審査官の実務作業の原則が統一されるよう、専利審査基準第4篇に第三章「実用新案技術評価書」を新設し、専利審査基準第4篇の篇名を「実用新案専利審査」へ変更する。
二、 本基準の改訂草案の規範のポイントは以下のとおり:
(一) 実用新案技術評価書の請求人、請求時期及び非専利権者によるビジネス上での実施があると実用新案権者が主張する場合等の事項。
(二) 専利法に基づき実用新案技術評価書において検討すべき事項。
(三) 実用新案技術評価書の作成の流れ(検索対象、範囲を含む)
(四) 「技術評価書引用文献通知書」の送付等に関する原則。
(五) 実用新案技術評価書の作成時の注意事項。
三、 本基準の改訂草案は上記リンク先の智慧局サイト「預告修正專利審査基準第四篇篇名及增訂第三章「新型專利技術報告」」の「檔案下載」を参照。

(2020.07 .09 智慧局ニュース全訳)
1-6 「意匠の実体審査基準改訂案」公聴会のお知らせ
www.tipo.gov.tw/tw/cp-85-878893-7f66e-1.html
一、 デジタル及び新興テクノロジーの発展に合わせ、同時に近年における意匠の審査実務を検討し、本局は専利審査基準第3篇「意匠の実体審査基準」の一部の章節内容を改訂することにつき、2020年7月23日(木)午後に公聴会を開催する。

二、 今回の改訂ポイントは以下の5議題を含む。
1. 明細書及び図面の開示要件の緩和
2. 建築物及び内装デザインを意匠の保護対象とすることを明確化
3. 意匠の分割出願に関する規定の緩和
4. 画像意匠の規定の改訂
5. その他

三、 公聴会開催情報は以下のとおり
期日:2020年7月23日(木曜日)9:00
場所:智慧局18階ホール
連絡先:荘小姐 02-2376-7224

註:公聴会の関連資料は上記リンク先からダウンロード可能。公聴会に参加する場合には、資料は配布しないので事前に自分で準備すること。

2. 知的財産権紛争

(2020.06.13 聯合報第A10面要訳)
2-1 UMCと台湾マイクロンの営業秘密訴訟 UMCに1億台湾元の罰金判決
米・半導体ファウンドリ大手のマイクロン・テクノロジーの台湾法人「台湾マイクロン」と台湾の半導体ファウンドリ大手の「聯華電子(UMC)」との営業秘密訴訟で台中地方裁判所は6月12日、UMCに1億台湾元(約3.6億円)の罰金を命じる判決を下した。
この訴訟は、元台湾マイクロンの社員だった何建廷、王永銘をUMCが引き抜き、何建廷は台湾マイクロン時代にパソコンからDRAM関連の企業秘密を自分のUSB等に複製して持ち出しUMCへ漏洩し、王永銘は台湾UMCに転職後台湾マイクロンの設計とパラメータを利用してUMCのDRAM開発技術を向上させたとして、台湾マイクロンが2017年に台中地方裁判所に提訴していたもの。
本件は米中貿易摩擦の一環で、2018年には米国司法部が福建晉華とUMCが共謀して台湾マイクロンの企業秘密を窃取しているとして起訴していたことから、台湾法曹界でも関心の高い事件となっていた。
台中地方裁判所は6月12日、営業秘密法等に違反するとして、何建廷に5年半、王永銘に4年半、UMCの戎樂天・協理に6年半の有期懲役、さらに3人へそれぞれ400~600万台湾元(約1,450~2,170万円)の罰金を併科するとして、UMCに1億台湾元(約3.6億円)の罰金を命じる判決を下した。
なお、本件は上訴可能で、営業秘密に係ることから智慧財産法院に上訴することができる。

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