発行:特許庁委託(公財)日本台湾交流協会
台湾知的財産権ニュース
(No.403)
発行年月日:2026年4月15日発行
主要ニュース目次
1. 智慧局ニュース
(2026年4月1日 智慧局ニュース全訳)
1-1 WIPI 2025と直近5年の台湾産業による商標登録出願の動向分析
(2026年4月1日 智慧局ニュース全訳)
1-2 専利審査基準の新Web版を公開、ご参照、ご利用いただきたい
2. 知的財産権紛争
(2026年3月26日 工商時報第A13面全訳)
2-1 シリコンフォトニクスが注目の的 汎銓と光焱の専利紛争が勃発
(2026年3月26日 聯合報全訳)
2-2 廣運の元総経理が機密を窃取し集団で転職 内部スパイが「移行はほぼ完了」とLINE 送信…4人が起訴される
(2026年3月27日 工商時報第B3面全訳)
2-3 専利権の侵害を否定 光焱:従来技術を新技術とする主張は成立しない
(2026年3月27日 聯合報全訳)
2-4 TSMCの機密漏洩事件!「2ナノの機密を隠し撮り」して転職し、国家安全法違反に問われたエンジニアについて、本日勾留期間の2か月延長が決定した
(2026年3月30日 聯合報全訳)
2-5 汎銓が反撃 汎銓はシリコンフォトニクスの赤外線計測における受光部のコア専利を取得している
3. 模倣品関連
(2026年3月24日 刑事警察局ニュース全訳)
3-1 配信者によるコンピューターゲーム開封動画ブームが海賊版ゲーム販売のチャネルに 刑事局はゲーム機販売店を捜索し、7万超の権利侵害ゲームを押収
1.智慧局ニュース
(2026.04.01 智慧局ニュース全訳)
1-1 WIPI 2025と直近5年の台湾産業による商標登録出願の動向分析
www.tipo.gov.tw/tw/tipo1/799-80975.html
WIPO(世界知的所有権機関)は2025年11月12日、2025年の世界知的財産指標報告書(World Intellectual Property Indicators 2025:WIPI 2025)を発表し、2024年の世界の商標登録出願の出願件数及び区分別合計数、登録件数及び区分別合計数、平均FA期間及び審査終結期間、審査結果の統計、十大産業区分別分布、各国のGDPに応じて平均した区分数及び1人当たりの区分数等の資料を公開した。ここに、台湾の2024年のデータとWIPI 2025との間で分析と比較を行った「2020-2024年産業別商標出願動向分析」報告書を提出する。同報告書のポイントは以下のとおり:
一、2024年の世界の商標登録出願件数は約1,170万件で、前年より約2.9万件増加し、0.3%の微増となった。2022年(15.7%減)と2023年(14.5%減)は二年連続で出願件数が減少し、2024年に反転してプラス成長のレベルに回復したが、回復の幅は限定的である。近年多少の変動はあったものの、2024年の出願件数はコロナ禍前の2019年の水準をわずか約2%上回るにとどまった。長期的に見ると、成長傾向は依然として顕著であり、2024年の出願件数は2010年の約3倍に達しており、これは主に過去15年間で複数回見られた2桁成長に牽引されている。「出願区分別の合計数」で見ると、2024年の世界の出願件数は0.1%とわずかに減少し、合計で約1,523万区分となった。これは、出願件数は増加したものの、各出願でカバーする商品又は役務の区分数が減少したことを反映している。2024年の世界の商標登録出願上位5か国・地域は、順に中国、米国、ロシア、インド、ブラジルとなっており、世界の出願件数の区分別合計数の61.5%を占めた。年成長率は、ブラジルが10.4%増、インドが7.4%増、ロシアが2.9%増となった一方、中国と米国の商標登録出願の区分別合計数はそれぞれ1.5%減となった。商標登録出願上位20か国・地域では、台湾の出願量は11.2万区分余りで第19位となり、前年と同じ順位であった。登録件数の区分別合計件数は9万区分余りで第18位となった。
二、出願件数及び区分別合計数の推移を観察すると、2024年の台湾の商標登録出願件数及び区分別合計数は、それぞれ1.28%減、1.92%減となっており、直近5年では2021年のみそれぞれ1.89%増、2.98%増となったものの3年連続で減少しているが、2023年の減少幅(3.4%、6.68%)と比べれば減少幅は明らかに小さいことが分かる。
三、台湾における外国人による出願の産業別区分上位4位は、順に「技術研究」、「ヘルスケア」、「農業食材」、「服飾装飾」となった。WIPOにおける非母国出願の産業区分上位4位は、順に「技術研究」、「ヘルスケア」、「服飾装飾」、「レジャー・教育」となった。国際平均と比較すると、TIPOの外国出願の「ヘルスケア」分野の割合は16.9%を占めており、WIPOデータの14.1%を明らかに上回っており、外国出願人が台湾における当該分野のブランド発展の可能性を相当重視していることが明らかとなった。
2019年から2021年を振り返ってみると、世界の経済貿易活動がコロナ禍によって大きな影響を受け、観光、航空等のサービス貿易は直接的な影響を受けたが、防疫物資、医療用品及び巣ごもり経済に関連する商品の需要が急速に高まり、企業が商品と役務のイノベーションを加速させ、世界の商標登録出願活動はピークに達した。2022年にコロナ禍がピークを迎え、インフレの上昇、利上げサイクル、地政学的リスクが重なり、世界貿易の成長が鈍化し、商標登録出願件数は顕著に減少した。2023年5月5日にWHOがCOVID-19は「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」ではないと正式に宣言したことで、2024年には世界の商標登録出願件数が徐々に回復し、1,523万超の区分をカバーする約1,170万件が出願され、企業のブランド経営管理と市場戦略に対する需要が依然として堅調であることを示している。
2024年の台湾における商標登録出願件数は9万件に達し、区分別合計数は11.2万を超え、前年と同じく世界第19位となった。登録件数の区分別合計数は9万を超え、世界第18位を維持した。そのうち、外国人による商標登録出願の区分別合計数の占める割合は、27.6%から29.3%に上昇し、外国人による台湾市場環境と制度への信頼が示されている。台湾が安定した民主法治の基盤、整備されたインフラと物流体系を有し、企業の生産戦略と国際物流に適しており、また、開放的で透明な経済環境と成熟した知財保護制度を有していることを反映している。さらに、政府が積極的に外資による投資を推進し、自由貿易と投資の協定を締結することで、より一層国際的な訴求力が高まっており、今後も持続的に発展していくことが期待される。
興味がある方は、商標主題網の「產業申請商標案件趨勢分析」(https://www.tipo.gov.tw/tw/trademarks/667.html)を確認いただきたい。近年の出願動向と産業発展を通じて、産業の情勢とブランド戦略の理解や市場動向の評価の参考指標としていただきたい。
(2026.04.01 智慧局ニュース全訳)
1-2 専利審査基準の新Web版を公開、ご参照、ご利用いただきたい
www.tipo.gov.tw/tw/tipo1/799-80986.html
本局は、現行の専利審査基準集(Web版)を整理及び最適化した。方式審査及び専利権管理、特許の実体審査、意匠の実体審査、実用新案の形式審査、無効審判の審理に関連する基準のWeb版の情報を、本日(2026年4月1日)より、以下のリンク先で公開している。ご参照、ご利用いただきたい。
第一篇 方式審査基準及び専利権管理(Web版):
www.tipo.gov.tw/tw/patents/997.html
第二篇 特許の実体審査基準(Web版):
www.tipo.gov.tw/tw/patents/998.html
第三篇 意匠の実体審査基準(Web版):
www.tipo.gov.tw/tw/patents/999.html
第四篇 実用新案の形式審査基準(Web版):
www.tipo.gov.tw/tw/patents/1000.html
第五篇 無効審判の審理基準(Web版):
www.tipo.gov.tw/tw/patents/1001.html
質問がある場合、専利争議審査組 基準及び品質管理科 担当者にご連絡いただきたい。
担当者:Mr. 朱(02)2376-7663、Mr. 魏(02)2376-7651
2.知的財産権紛争
(2026.03.26 工商時報第A13面全訳)
2-1 シリコンフォトニクスが注目の的 汎銓と光焱の専利紛争が勃発
汎銓科技股份有限公司(MSSCORPS CO., LTD、MSSCORPS)と光焱科技股份有限公司(Enli Technology Co., Ltd.、ENLITECH)のシリコンフォトニクス専利紛争が勃発した。MSSCORPSは25日、知的財産及び商業裁判所に対し、自社が保有する中華民国第I870008B号「光損失検出装置」の特許権をENLITECHが侵害したとして、権利侵害行為の排除及び防止を請求するとともに2億台湾元(約9.9億円)の損害賠償を請求する訴訟を提起した。これに対しENLITECHは、現時点でまだ裁判所からの起訴状や関連する法的書類は送達されていないが、専門の弁護士チームに対応を委託済みであり、また、本件による財務と事業への影響は大きくないと見ており、現在の企業運営、業務、機器出荷は全て正常に行われていると回答した。
MSSCORPSは、「光損失検出装置」技術については台湾と日本で特許を取得済みで、最近ではさらに米国でも特許を取得していること、シリコンフォトニクス測定・分析装置はすでに3台が組み立てられていることを発表した。
ENLITECHは次のとおり重要声明を発表した。同社は16年間にわたり光学検査とオプトエレクトロニックチップ検査の分野に深く取り組み、常に知的財産権を重視してきた。主要製品は全てチームが独自に研究開発した独自技術に基づいており、他社の技術や専利を使用する必要はなく、使用してもいない。ENLITECHはまた、同社の技術と設備は国内外の顧客から長年にわたり高く評価されており、現在専利出願の手続中であることを強調した。
ENLITECHはさらに、すでに専門の弁護士チームに本件の対応を委託しており、正式に訴訟書類を受領した後、会社、顧客、株主の権益を守るため、司法手続きに従って必要な答弁を行うと述べた。ENLITECHは、今回の訴訟が同社の財務及び事業に大きな影響を与えることはないと見込んでいる。現在、全ての企業運営、業務、及び機器の出荷は正常に行われている。全体的に見ると、この訴訟は今後司法手続きへと移行し、市場はシリコンフォトニクスの検出技術と関連する機器に関する両社の技術戦略上の攻防の行方に引き続き注目していくことになるだろう。
(2026.03.26 聯合報全訳)
2-2 廣運の元総経理が機密を窃取し集団で転職 内部スパイが「移行はほぼ完了」とLINE 送信…4人が起訴される
AIにより液体冷却の需要が急増する中、台湾大手メーカーの廣運機械工程股份有限公司(KENMEC MECHANICAL ENGINEERING CO., LTD.、廣運)で内部スパイ事件が発覚した。廣運熱伝導事業部の陳茂欽・元総経理は、利益分配の問題で雇用主と対立し、退職する前に、コア研究開発チームを集団転職させることを画策し、液冷技術に関する五つの核心的な営業秘密を計画的に大量複製し、廣運に対抗すべく元鈦科技股份有限公司(META Green Cooling technology Co., Ltd.、元鈦科技)という合弁会社を設立した。士林地方検察署は捜査を終了し、陳茂欽ら4人が違法に取得した機密を意図的に中国で使用したと認定し、営業秘密法違反、刑法の背信及び他人の電磁記録の不正取得等の容疑で起訴した。
起訴状では次のように指摘されている。陳茂欽は廣運の熱伝導事業部で総経理を務めていたが、2021年に業務発展や利益分配の問題により廣運の責任者と対立し、同年11月に辞表を提出した。陳茂欽は2022年3月に正式に退職する前に、外部出資者である文偉股份有限公司(WEN WEI TECHNOLOGY CO., LTD.、文偉)の責任者の蔡娟娟と交渉し、蔡が出資して元鈦科技を設立して、陳が執行長と実際の業務責任を担当することとした。
検察の捜査によると、陳茂欽はシニアエンジニアの游栄輝、エンジニアの呉舉昌及び営業マネージャーの張碩毅を含む元チームメンバーに対し、在職期間中に「元鈦株主グループ」というグループLINEを作成して共謀するように指示し、退職の前日に液冷ラック配置、水冷リアドアシステム、モニタリングソフトウェアインターフェース、冷媒選定、サーバールームの構築計画等のコア技術の資料を含む廣運の内部電子ファイルを大量に複製した疑いがある。
事件発生後、廣運は複数名の職員が相次いで退職して元鈦科技に転職していることや、元鈦科技のウェブサイトに掲載されている液冷ラック配置と自社の技術が非常に似ていることを発見し、直ちに調査局に通報した。検察・警察は2023年3月に捜査を開始し、元鈦科技のハードドライブ及び被告らのUSBにあった大量の廣運の営業秘密文書と電磁的記録を押収した。
検察側はまた、陳が2023年6月に、廣運の機密技術を含む商品を持参して上海の博覧会に参加し、中国で関連する専利出願をしたことを突き止めた。
陳茂欽らは調査において、資料は秘密性を有さず、会社側の秘密保持措置も十分ではなかったと主張したが、検察側はデジタル証拠を収集し、呉舉昌が退職前に「データ移行はほぼ完了した」というメッセージを送っていたこと、元鈦科技がYouTubeにアップした商品のスクリーンショットのモニタリングインターフェイスが廣運のデザインと完全に同じであることを発見した。また、廣運の監視プログラムにはパスワード保護が施されており、外部の人間に漏洩した場合は解除することができないため、会社はすでに秘密保持義務を十分果たしていたことが証明されている。
士林地方検察署は捜査を終了し、陳茂欽ら4人が、会社の幹部とシニア研究開発職員という立場で業務を受託したにもかかわらず権限を濫用し、営業秘密法の「意図的に中国大陸で使用し、違法に複製・漏洩した罪」、刑法の背信罪、電磁記録を無断で取得した罪に問うべきものと判断し、法に基づき起訴した。文偉の責任者である蔡娟娟については、実際の経営に参加しておらず、メール送信も正当な職務範囲内であると判断し、不起訴処分とした。
(2026.03.27 工商時報第B3面全訳)
2-3 専利権の侵害を否定 光焱:従来技術を新技術とする主張は成立しない
汎銓科技股份有限公司(MSSCORPS CO., LTD、MSSCORPS)が同社の第I870008B号「光損失検出装置」特許が侵害されたと主張している件について、光焱科技股份有限公司(Enli Technology Co., Ltd.、ENLITECH)の広報担当の廖清霖氏は26日、現時点で裁判所からの訴訟書類をまだ受け取っていないことを強調した。ENLITECHは、司法手続きが完了する前に競合他社がメディアを通じて情報を公開することで産業イノベーションを阻害したことに対し深い遺憾の意を表明するとともに、このような競争手段を強く非難した。
ENLITECHはまた、双方の検査技術には世代的なギャップがあると指摘した。MSSCORPSの専利は、光損失の測定に従来の「金属顕微鏡」を含む構成を使用しているのに対し、ENLITECHは、より高度な「ハイパースペクトルイメージング(HSI)技術によるセンサーモジュール」をキーテクノロジーとして使用しており、顧客システム(プローブステーション、電気特性検査装置等)と高度に統合され、シリコンフォトニクスの光学検出を直接実行することができる。そのうち、光損失の検出は、ENLITECHのシリコンフォトニクスのチップの測定モジュールの技術的応用の一つに過ぎない。ENLITECHは、金属顕微鏡の専利によって新世代のHSI技術によるセンサーモジュールを訴えることは、技術的に完全に通用しないと強調した。
MSSCORPSが、同社の特許が17件の無効審判に耐え、有効性を維持していると主張したことに対し、ENLITECHも反論を展開した。公開されている資料を検討した結果、当該無効審判が不成立となった主な理由は、請求人が当時、より高度な検出技術と部品を証拠として提出したため、主務官庁はそれらがMSSCORPSの使用する金属顕微鏡の技術とは「無関係」であると判断したからである。これは、当該専利がMSSCORPS自身の技術のみを保護していることを証明し、ひいてはENLITECHのHSIシステムがMSSCORPSの技術とは全く異なることを裏付けているため、当然ながら侵害の疑いはない。
(2026.03.27 聯合報全訳)
2-4 TSMCの機密漏洩事件!「2ナノの機密を隠し撮り」して転職し、国家安全法違反に問われたエンジニアについて、本日勾留期間の2か月延長が決定した
台湾積体電路製造(TSMC)を退職したエンジニア陳力銘と在職中のエンジニア呉秉駿、戈一平が重要技術の漏洩に関与したとして、検察から国家安全法違反等の容疑で起訴された事件は、知的財産及び商業裁判所において昨日結審(弁論終結)し、4月27日に判決が下されることとなった。また、陳力銘が昨年、以前TSMCでエンジニアをしていた陳韋傑に対して携帯電話で機密資料を撮影するよう指示した疑いも発覚し、陳力銘と陳韋傑の2人について、それぞれ4月1日と8日から勾留期間を2か月延長することが、本日決定した。
台湾高等検察署知的財産検察分署(知財分署)は起訴状において、陳力銘はかつてTSMCの第12工場の歩留まり部門(Yield Department)でエンジニアとして勤務し、退職後、TSMCの半導体設備サプライヤーである東京エレクトロンのマーケティング部門に就職したと指摘した。
検察側は、陳力銘は2023年から2025年の上半期にかけて、東京エレクトロンがTSMCの先端プロセスのより多くの製造拠点に対する設備サプライヤーとなるため、当時TSMCに在職していたエンジニアの呉秉駿と戈一平に対し、重要技術と営業秘密を提供するよう複数回にわたり要求したこと、これらを撮影・複製したものを東京エレクトロンのエッチング装置の性能改善の検討に使用し、TSMCの2ナノプロセスのエッチングサイトの量産用装置のサプライヤーとしての資格取得を目指していたことを指摘した。
TSMCは異常を察知して内部調査を行い、現職の職員と退職した元職員が違法に重要技術と営業秘密を取得した疑いがあるとして、昨年7月8日に告訴した。知財分署の検察官は同年7月25日から28日に調査局に捜索と取調べを指示し、取調べの後に陳力銘、呉秉駿、戈一平の勾留・接見禁止を請求し、これが認められた。
知財分署は8月27日、営業秘密法の域外使用を意図して営業秘密を窃取した罪、営業秘密を窃取した罪、国家安全法の国家コア技術の営業秘密を域外使用した罪により3人を起訴し、陳力銘に懲役14年、呉秉駿に懲役9年、戈一平に懲役7年を求刑した。
検察側はその後の調査で、2024年5月に陳力銘が元TSMCエンジニアの陳韋傑に対して2ナノプロセスの原料と設備技術の機密資料を携帯電話で数十枚隠し撮りするよう指示した疑いがあることを突き止めた。事件発覚後、東京エレクトロンのマーケティングマネージャーの盧は、証拠隠滅のためクラウドストレージ内のTSMCの機密資料を削除した疑いがある。
検察側は国家安全法及び刑事証拠隠滅等の罪により、陳力銘、陳韋傑、マネージャーの盧及び東京エレクトロンを追加で起訴し、陳力銘に7年、陳韋傑に8年8カ月、マネージャーの盧に1年を求刑し、東京エレクトロンに対し2,500万台湾元(約1.24億円)の罰金を求めた。
本件の捜査終了後、検察側は今年1月に二回目の公訴を提起した。陳韋傑は移送後、知的財産及び商標裁判所において勾留延長が決定された。知的財産及び商標裁判所は昨日午後結審し、判決言渡し日時は本年4月27日午前11時となり、呉秉駿、戈一平には判決言渡しの日に出廷して判決を聞くよう命じた。
また、検察側は、被告の陳韋傑が国家安全法に違反したことを否認していること、関与した犯罪の状況と手段について、前後の供述内容が一致しておらず、犯罪の核心部分を避けて説明していることを考慮した。共犯の陳韋傑の犯罪の状況の調査については、関連する電磁記録と共犯の陳力銘やその他の証人の供述内容を照らし合わせる可能性がある。陳力銘、陳韋傑の2人が依然として口裏を合わせる又は証拠を隠滅する機会がある場合、事件の真相が明らかにならない可能性が高い。そのため、当初の勾留理由は依然として存在するとして、本日、陳力銘と陳韋傑の勾留期限を本年4月1日及び8日から2か月延長し、接見と通信を禁止することが決定された。
(2026.03.30 聯合報全訳)
2-5 汎銓が反撃 汎銓はシリコンフォトニクスの赤外線計測における受光部のコア専利を取得している
光焱科技股份有限公司(Enli Technology Co., Ltd.、ENLITECH)がシリコンフォトニクスの光損失検出装置の専利を侵害したとして汎銓科技股份有限公司(MSSCORPS CO., LTD、MSSCORPS)が訴訟を提起した件について、両社による新旧技術の争いが勃発した。MSSCORPSは本日、技術構造を分析した図を用いて、同社が日本、台湾、米国で取得した「赤外顕微鏡+IRイメージング検出器」の装置の組合せによる専利がシリコンフォトニクスの波長(1310 nmと1550 nm)の検出に唯一適用できる重要な技術構成であること、この装置の組み合わせの構成が関連する装置に組み込まれている以上、それはMSSCORPSの専利の保護範囲内にあり、MSSCORPSの専利を侵害することになり、他のハードウェア、ソフトウェアとの組み合わせや技術の新旧によって影響を受けるものではないことを解説した。
専利法に詳しい専門家によると、MSSCORPSが取得した中華民国第I870008B号「光損失検出装置」の特許を精査したところ、検出波長は1310nmと1550nmだけでなく100nmから6000nmの範囲となっており、MSSCORPSの柳紀綸・董事長が先日の権利侵害に関する記者会見で説明した波長帯よりも広い。MSSCORPSが1310nmと1550nmのみ取り上げて説明したのは、MSSCORPSと密接に連携してシリコンフォトニクス光エンジンを開発しているウェハー製造会社とAIチップの大手企業が使用しているスペクトルであることを意図的に示したに過ぎない。これは、シリコンフォトニクス検出の分野において各社が将来的に分け合おうと考える中で最大のビジネスチャンスでもあるが、実際にはMSSCORPSが取得した専利が障壁となり、他の企業がこの分野に参入することを極めて困難にしている。
柳紀綸氏は本日、シリコンフォトニクスの技術構造の分析図を公開し、主として、誤解を招き論点を曖昧にしているというENLITECHの反論に対する回答を行った。彼は、MSSCORPSが取得した専利証書番号には専利権を取得済みの製造方法とその用途が明確に記載されており、図面に基づいて同様の検出装置を組み立てることは可能だが、MSSCORPSは原則として他社が自社の専利を侵害した場合必ず訴訟を提起すること、MSSCORPSは既に措置を講じていること、今後他社が同様の受光モジュールを使用した場合には、どれほどの大企業であっても必ず訴訟を提起することを説明した。
柳紀綸氏はまた、MSSCORPSが所有する中華民国第I870008B号「光損失検出装置」の特許は、日本と米国でも特許権を取得済みであり、技術の核心は「赤外光学顕微鏡+IRイメージング検出器」という装置の組合せにあり、シリコンフォトニクスの波長(1310 nmと1550 nm)の検出に唯一適用できる重要な技術構成であると強調した。彼は、争点になっている技術の分析図を公開し、MSSCORPSの専利範囲に関する主張に基づき、(分析図中の赤枠で囲まれた)装置の組み合わせが関連する装置に組み込まれている以上、他のハードウェア、ソフトウェアとの組み合わせや技術の新旧とは無関係に、専利の保護範囲に含まれることを説明した。
彼は、インターネット上で発生している技術的・法的論争については今後の司法手続きで解決されるものだが、ENLITECHには積極的・誠実な態度で司法手続きに臨んでほしいことを強調した。
3.模倣品関連
(2026.03.24 刑事警察局ニュース全訳)
3-1 配信者によるコンピューターゲーム開封動画ブームが海賊版ゲーム販売のチャネルに 刑事局はゲーム機販売店を捜索し、7万超の権利侵害ゲームを押収
www.cib.npa.gov.tw/ch/app/news/view?module=news&id=1885&serno=5d7a787f-f47e-4f20-b8da-5f983fc9ce1f
1. 捜査部署:刑事警察局知的財産権捜査大隊
2. 捜査時期:2025年11月12日
3. 捜査場所:新北市三重区及び台中市豊原区
4. 容疑者:張(男、1990年生まれ)、蔡(男、1988年生まれ)及び游(男、1998年生まれ)ら3人。
5. 押収された証拠物:PC本体、ポータブルゲーム機、卓上型ゲーム機、メモリーカード、外付けハードディスクの権利侵害証拠物等、権利侵害のゲームソフトファイル数は7万4,027セット。
6. 事件の概要:
(一) 刑事警察局知的財産権捜査大隊(偵三隊)が自主的に捜査したところ、数名のゲーム関連コンテンツのライブ配信者がYouTubeプラットフォームにて解説や開封紹介等の形式でそれぞれチェンネル運営を行っていた。表向きは各自が独立しているように見えたものの、更に調査すると、配信者らは実際には仕事を分担しており、動画コンテンツで視聴者の目を引いた後、トラフィックを共同で使用するShopee(蝦皮)アカウント、公式サイト及び実店舗に誘導し、販売していたことが判明した。販売されていたゲーム機は「レトロアーケード」、「レトロゲーム」等がセールスポイントとされていたが、これらの本体にプリインストールされたゲームソフトを調べた結果、これらは使用許諾を得ていない海賊版ゲームであった。他人の著作物の複製及び頒布という犯罪行為であり、合法的な使用許諾のマーケット秩序に影響を与え、著作権者及び正規品販売業者に実質的な損害を与えている。このことから、プロジェクトチームを立ち上げて踏み込んだ追跡調査を行い、台湾台中地方検察署検察官に捜査の指揮を依頼した。
(二) プロジェクトチームによる証拠収集の結果、容疑者が販売したゲーム機に内蔵されているすべてのソフトは使用が許諾されていないもので、《月華劍士》、《侍魂》、《風雲默示錄》、《格鬥天王》、《越南大戰》、《餓狼傳說》、《戰國傳承》及び《龍虎拳》等の「亞洲新日企劃股份有限公司(SNK ASIA)」の多くの有名ゲームが含まれており、著作権法及び商標法違反の疑いがあることが確認された。更に踏み込んで調査したところ、容疑者の経営モデルは複雑で、「復刻版ゲーム体験」や「ゲームプレイの実演指導」として販売を継続することで権利侵害の犯罪を隠蔽していることが判明した。プロジェクトチームは機が熟したと判断し、台湾台中地方裁判所へ捜索令状を請求して取得し、2025年11月12日に新北市三重区と台中市豊原区の2軒の実店舗を捜索し、張容疑者ら3人の身柄を確保し、現場ではPC本体、ポータブルゲーム機及び卓上型ゲーム機、メモリーカード及び外付けハードディスク等の権利侵害証拠物を押収した。侵害されたゲームファイルは7万4,027件、権利侵害市場価格は11億台湾元(約54.7億円)を超えると推定される。本件は著作権法及び商標法違反等の容疑で台湾台中地方検察署に送られた。
(三) レトロゲームブームが高まるにつれ、一部の悪徳業者は権利侵害商品をパッケージにして販売し、多様なインターネットプラットフォーム、ライブストリーミング及びオンライン決済取引を通じて取引ハードルを下げて販売範囲を拡大することで、権利侵害がより巧妙に隠蔽されるようになっている。この種の犯罪は、著作権法及び商標法違反だけでなく、知的財産権の保護や合法業者の権益に深刻な影響を与え、消費者が出所不明の商品を購入するよう誘導するおそれがある。刑事局は引き続き取締りを強化し、様々な知的財産権侵害の犯罪を厳重に取り締まり、また、民衆に対し、正規版ソフトや合法市場を支持して産業の秩序と消費者権益を共同で守るよう呼びかける。
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