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知財ニュース325号

発行:特許庁委託(公財)日本台湾交流協会
台湾知的財産権ニュース
(No.325)
発行年月日:2022年2月15日発行

主要ニュース目次

1. 智慧局ニュース
(2022年2月7日 智慧局ニュース全訳)
1-1 「経済部智慧財産局専利案件面接作業要点」の改訂予告
(2022年2月14日 智慧局ニュース全訳)
1-2 「商品及び役務の日台ニース分類類似群コード対応表(第11-2022版)」の公告
2. 知的財産権紛争
(2022年2月8日 聯合報第A12面全訳)
2-1 機密を窃取し中国企業へ漏洩した晶碩光学の元職員4人を起訴

1.智慧局ニュース

(2022.02.07 智慧局ニュース全訳)
1-1 「経済部智慧財産局専利案件面接作業要点」の改訂予告
www.tipo.gov.tw/tw/cp-86-901652-2ebc4-1.html
1. 通信テクノロジーの発展が成熟しつつあることに基づき、また、社会情勢の変化にも対応し、当事者が本局以外での面接を申請し、一定の条件に符合するとして本局が許可した場合、専利主務官庁に赴いての面接に限らず、オンライン面接を実施することができることとした。面接過程では関連手続きを遵守すべきで、面接記録は本局がオンライン面接出席者に送付し、署名または捺印による確認後、本局へ返送しなければならない。
2. また、智慧財産法院の判決に基づき、無効審判の利害関係者は係争専利の無効審判請求案件に対し訴願を請求することができ、また、訴願決定に対し行政訴訟を提起することができるため、利害関係者も無効審判請求案件の面接に出席できる者として盛り込んだ。
3. 各界から広く意見を聴取するため、ここに「経済部智慧財産局専利案件面接作業要点改訂草案」を公告する。本草案にご意見ご提案がある場合、草案公告の翌日から14日以内に、意見提出をお願いしたい。
*草案総説明及び条文対照表は上記智慧局リンク先からダウンロード可能(中国語)

(2022.02.14 智慧局ニュース全訳)
1-2 「商品及び役務の日台ニース分類類似群コード対応表(第11-2022版)」の公告
www.tipo.gov.tw/tw/cp-85-902532-57ef2-1.html
世界知的所有権機関(WIPO)によるニース協定の商品及び役務の国際分類第11版-2022(Nice Classification, 11th Edition–Version 2022)の改訂に合わせ、智慧局は日台双方の出願人が商標登録出願を提出する際の参考となるよう「商品及び役務の日台ニース分類類似群コード対応表第11-2022版」を更新した。
※上記リンク先の智慧局サイト「臺日尼斯分類商品及服務類似組群碼對應表第11-2022版」(中国語)を参照。

2.知的財産権紛争

(2022.2.8 聯合報第A12面全訳)
2-1 機密を窃取し中国企業へ漏洩した晶碩光学の元職員4人を起訴
台湾コンタクトレンズ大手の晶碩光学(PEGAVISION)元幹部の黄振瑞は中国企業からヘッドハンティングされ、台湾で会社を設立し、PEGAVISIONの元エンジニア3人を招き寄せて、金型及び光学測量システム等の設計図及びファイルを窃取・コピーし、コンタクトレンズオートメーション生産設備を設計し、PEGAVISIONの中国最大の顧客である上海目荻(MOODY)及び厦門愛睿思の発注に提供した。桃園地検署は営業秘密法、著作権法違反で黄等4人を起訴した。
検察側の調査によると、黄振瑞は2013年から2017年にPEGAVISIONの生産処長を勤めたが、2020年に台湾で金目科技会社(LRE Optics)を設立し、その責任者となり、かつてPEGAVISIONで5~11年間勤務経験のある林、陳等計3人のエンジニアを要職に就かせ、PEGAVISIONが100億台湾元(約414 億円)以上をかけて投資した「上下蓋」、「PP杯」等の金型設計図及びAOIオートメーション光学測量システムを設計、改造し、商業秘密を窃取した。
MOODYは2020年7月に黄振瑞と合意に達し、LRE Opticsへ上下蓋金型を発注し、同年8月に42万米ドル(約4,850万円)超の商品代金を支払った。発注後、この注文は、黄が持ち株5割所有し、MOODYが3割近く保有する愛睿思へ受注転換され、愛睿思が2020年9月から2021年11月までに5回LRE Opticsへオートメーション生産設備を発注し、発注総額は2.4億台湾元(約9.95億円)で2021年3月の輸出を取り決めていた。
調査によると、当該案件に係るエンジニアは離職後、金型設計図等の機密ファイル削除の秘密保持契約を守らず、更には勤務期間に勝手にタブレットを用いてAOI写真を複製し、又AOI測量型版ファイルを、LRE Opticsが自社AOIの設計をするために提供していた。関連ファイルは光学設計処及び電子制御ソフトウエア部のエンジニアだけが自由に見られるよう提供されており、その他の職員は管理者の許可を得て初めて取得できるようになっていた。
桃園地検署は2021年11月、台北市調査処にLRE Optics、エンジニアの居住地を捜査するよう指揮し、関連の設計図、金型、タブレット等を差押え、昨日(7日)営業秘密法及び著作権法違反で黄等4人を起訴した。最も重い刑で10年以下の有期懲役が科せられることとなる。

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