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台湾知的財産権ニュース(No.240)

発行:特許庁委託(公財)交流協会
台湾知的財産権ニュース
(No.240)
発行年月日:2016年9月14日発行
主要ニュース目次

1. 智慧局ニュース
(2016年8月25日 智慧局ニュース全訳)
1-1 「2016年度知的財産権業務座談会」でのQ&A集
(2016年8月30日 智慧局ニュース全訳)
1-2 「商標法制の編年史」の編纂が完成

2. 知的財産権紛争
(2016年8月8日 工商時報第B3面要訳)
2-1 特許大戦 碩禾が一敗を喫す
(2016年8月18日 自由時報電子方要訳)
2-2 「付宝」の二文字は中国の商標?訴願委員会が「支付宝」と「欧付宝」を類似と判断

3. 模倣品関連
(2016年8月17日 中国時報第B3面要訳)
3-1 NIKEの新作デザイン流出で大手靴OEMメーカーの職員と関係企業職員を逮捕

4. その他一般
(2016年8月30日 中国時報第A4面要訳)
4-1 ポケモンの台湾代理店が権利侵害注意の呼びかけ

1.智慧局ニュース

(2016.08.25 智慧局ニュース全訳)
1-1 「2016年度知的財産権業務座談会」でのQ&A集
 「2016年度知的財産権業務座談会」が7月5日、6日、11日、18日及び26日に台南、高雄、台北、新竹及び台中で開催され、合計292名が参加した。
 今回のテーマ内容及び智慧局の業務に対して参加者から寄せられた77問の質問について、智慧局は「2016年度知的財産権業務座談会の意見及び処理状況整理表」をまとめたので、ご参考いただきたい。当該Q&A集は以下のリンク先からダウンロード可能。
www.tipo.gov.tw/ct.asp?xItem=599565&ctNode=7127&mp=1

(2016.08.30 智慧局ニュース全訳)
1-2 「商標法制の編年史」の編纂が完成
商標法は1930年5月6日に制定公布され、1931年1月1日の施行から現在まで、各種の法規命令、行政規則の制定発布と改訂に伴い、13回の改正を経てきた。過去に採用した多くの制度はすでに歴史となったが、毎回の商標関連法規の改正と制度の変更の背後では、いずれも熟慮と討論が繰り返されてきた。当時の社会と実務状況を反映しており、未来の制度改正、政策の形成について、または学術研究に関しても、相当の参考価値がある。これを鑑み、本局は本(2016)年、商標関連法規制度の沿革を改めて調査し、商標法制全体の進化において代表的な制度面の改変を選別、整理し「商標法制の編年史」としてまとめた。台湾の商標法規制度の進化の道筋が具体的に且つ僅かでも表現されていることを期待し、各界の参考として役立てていただきたい。
「商標法制の編年史」は以下のリンク先からダウンロード可能:
www.tipo.gov.tw/ct.asp?xItem=599760&ctNode=7127&mp=1

2.知的財産権紛争

(2016.08 .08 工商時報 第B3面要訳)
2-1 特許大戦 碩禾が一敗を喫す
ドイツの太陽エネルギー導電性ぺーストサプライヤーであるヘレウス(Heraeus)が、台湾企業の碩禾(Giga Solar Materials Corp.,)を特許権侵害で提訴したことから始まった特許大戦で、判決はまだ出していないものの、台湾智慧財産法院は8月5日、ヘレウスの台湾における特許権の有効性を認める中間判決を出した。
ヘレウスは2015年6月10日、碩禾に対し碩禾の590、590A、600、620等の太陽エネルギー正銀ペースト製品がヘレウスの台湾での特許権(特許番号:I432539)を侵害したとして特許権の訴訟を提起した。なお、ヘレウスは同じ特許権で中国においても特許権を取得している(特許番号:201010529562.7)。
これに対し、碩禾もその後反撃し、台湾智慧財産法院にヘレウスの特許権無効の訴えを提出しただけではなく、公平交易法(※日本の「不正競争防止法」及び「独占禁止法」に相当)の「不当な取引制限」に該当するとし、ヘレウスに損害賠償の支払いを要求した。
しかし、中国の特許再審委員会が昨年末すでにヘレウスの中国での当該特許権の有効性を認め、当該特許権と台湾の特許権の内容が同じであることから、業界では碩禾が不利な局面に陥るであろうと予測されていたが、やはり、台湾智慧財産法院はヘレウスの特許権は有効であるとの中間判決をくだし、碩禾が双方の特許大戦で一敗を喫したことになる。

(2016.08.18 自由時報電子報要訳)
2-2 「付宝」の二文字は中国の商標?訴願委員会が「支付宝」と「欧付宝」を類似と判断
 台湾の第三者型オンライン決済会社である「欧付宝」は、2015年に智慧局に「欧付宝」商標を登録出願し、無事に登録された。その後、2016年の初め、中国のアリババグループの第三者型オンライン決済会社である「支付宝」は、「欧付宝」商標は2004年に台湾で登録済みの「支付宝」商標と類似するとして無効審判を請求した。
 智慧局はこれに対し、「支付宝」は特定の図と文字を組み合わせた創意性のある商標ではなく、商標自体の識別性は比較的弱く、同じ「付宝」の二文字を使用しているからといって、消費者に誤認・混同を引き起こすものではない、として維持審決を下し、これを不服としたアリババグループの「支付宝」は、訴願委員会に訴願を提起した。
訴願委員会は8月3日、両者の商標は、外観上「類似」するものに該当し、また、「支付宝」は2004年の登録以来、台湾でのビジネス活動を通じて消費者に広く認知されている著名商標であるのに、智慧局が「付宝」の二文字の識別性が弱いとしたことは認められず、双方の事業内容も類似しているため消費者に両商標は同じ出所、関係企業、許諾関係、加盟などの関係があると誤認混同を生じさせる虞があるとして、智慧局は審理し直すべきとの決定を下した。
これを受け、業界では「付宝」の二文字が商標であるとするのなら、「欧付宝」だけでなく同じく台湾の第三者型オンライン決済会社である「智付宝」も改名しなければならないのか、といった懸念が生まれている。

3.模倣品関連

(2016.08.17 中国時報第B3面要訳)
3-1 NIKEの新作デザイン流出で大手靴OEMメーカーの職員と関係企業職員を逮捕
 NIKE のコービー・ブライアント(NBAのスーパースター)シリーズのバスケットシューズが大人気だが、当該シューズのOEM会社である台湾の寶成会社(以下「寶成」と略称する)は今年3月、NIKEから委託されデザインしていた発売前のコービーバッシュの4、5、6、7代復刻版の写真が海外サイトに漏洩されたとして台中市調査処へ告発していたところ、8月16日、検察・調査局は提携先会社の蔡を営業秘密漏洩罪で逮捕し、彰化地検は保釈金5万台湾元(約16万円)とした。
 台中市調査処は専門チームを立ち上げ、彰化地検署へ通報し、調査局情報安全鑑識実験室が寶成の社員である陳から押収した携帯電話から削除された写真を復元したところ、コービーの新モデルの写真と一致した。調べによると、陳は協力会社である富揚光電の蔡に携帯で当該写真を送信し、蔡が国外のサイトに漏洩し、不特定多数の者が閲覧できるようにしたもので、不法メーカーがこれを元に模倣品を製作すれば、少なくとも4,000万米ドルの損失になる可能性がある。
 陳、蔡の二人がなぜサイトに漏洩したかの動機はまだ不明だが、ライバル企業との関係、不当利益の取得等も含め、さらなる調査が待たれる。
 なお、大手靴OEMメーカーである寶成は、過去にも研究開発中の新シューズの機密が不法な手段で不法業者に取得され、さらに模倣品も販売されたため、NIKEから発注取消しとなり大きな損失を受けた経験があるため、今回は直ちに対応措置を採り、損失発生を避けたい構えである。

4.その他一般

(2016.08.30 中国時報第A4面要訳)
4-1 ポケモンの台湾代理店が権利侵害注意の呼びかけ
台湾でも社会現象となっている《ポケモンGO》、新学期の始まりである8月29日は台湾各地の小学校の校長が「ピカチュウ」に扮し新入生にサプライズを送っていたが、代理店へ通知することを知らない教育関係者は知的財産権に対する観念が低いといえる。
ポケモンの台湾代理店である曼迪傳播有限公司(Mighty Media Co., Ltd.:以下「マイティメディア」と略称)の金啓華・副総経理(日本の副社長に相当)によると、多くの小学校の校長のこのような行為は権利侵害の虞があり、一部の学校で何枚もポケモンのイラストを自主制作していることはすでに法に触れている。
《ポケモンGO》は8月6日から台湾でも配信開始となり、ポケモン捕獲がブームとなっている中、多くの異業種分野でビジネスチャンスを見込みポケモン関連商品を売り込んでいるが、知的財産権には配慮されていない。金・副総経理は、現在、会社による証拠収集とファンによる告発数を加えるとすでに違法件数は100件以上にのぼっており、日本本社がこれに気づけば、事態は更にひどくなるであろうと心配している。
また金・副総経理は、ポケモンを利用し募金活動を行うのは公益として問題ないと考えられがちであるが、「ポケモンの非営利使用」も必ず申請が必要であると強調。現在マイティメディアは営利目的の権利侵害行為を優先処理しており、権利侵害を犯している非営利使用の業者には自発的に違法商品を取り下げるよう呼びかけている。

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