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台湾知的財産権ニュース(No.228)

発行:特許庁委託(公財)交流協会
台湾知的財産権ニュース
(No.228)
発行年月日:2016年2月15日発行
主要ニュース目次

1. 智慧局ニュース
(2016年1月27日 智慧局ニュース全訳)
1-1 2015年第4四半期の知的財産権趨勢
(2016年2月1日 智慧局ニュース全訳)
1-2 「専利法施行細則」第86条改正予告

2. 知的財産権紛争
(2016年1月8日 工商時報第A15面、判決文書の要約)
2-1 台湾国際造船の旧著名商標をめぐる商標訴訟で開隆航業責任者に6ヶ月の有期懲役判決

3. 模倣品関連
(2016年1月12日 中国時報第B2面、聯合報第B1面の要約)
3-1 権利侵害額1,000万台湾元以上 偽ダウンジャケット工場を摘発

1.智慧局ニュース

(2016.01.27 智慧局ニュース全訳)
1-1 2015年第4四半期の知的財産権趨勢
 2015年第4四半期の専利(特許・実用新案・意匠)の出願件数は合計20,171件で、昨年同期比2.25%減となった。一方、商標登録出願件数は合計20,516件で、昨年同期比7.32%増のプラス成長となった。

<専利出願動向>
(1)2015年第4四半期における専利の出願件数は合計20,171件で、昨年同期比2.25%減となったが、その内訳は特許12,390件(0.60%減)、実用新案5,682件(6.76減)、意匠2,099件(1.11%増)であった。
(2)特許出願の出願人別では、台湾人5,198件(5.18%減)、外国人7,192件(2.99%増)と台湾人出願人は減少したが、外国人出願人は増加した。外国人の国籍別では、日本が3,081件で最も多く、次いで米国(2,046件)、韓国(449件)、中国(402件)、ドイツ(342件)となった。
(3)特許出願数上位5位は、台湾法人では上位から順に台湾積体電子(TSMC:333件)、工業技術研究院(ITRI:291件)、インベンテック(181件)、金属工業研究発展センター(118件)、エイサー(89件)となり、鴻海(83件)と友達光電(AUO:74件)はそれぞれ第6位と第8位に後退した。外国法人では、それぞれインテル(393件)、半導体エネルギー研究所(104件)、東京エレクトロン(98件)、日東電工(91件)、アプライドマテリアル(90件)となった。
(4)台湾人出願人による特許については、法人からの出願は3,373件で昨年同期比8.71%減、個人出願も614件で、昨年同期比7.53%減となった。いっぽうで高等教育機関からの出願は591件で4.60%増となり、うち遠東科技大が76件で最も多く、次いで清華大学(30件)、南台科技大学と南開科技大学がいずれも26件となった。研究機関からの出願は620件で、こちらも11.11%増となり、特許出願数上位10位に3機関がランクインした。
<専利の公告及び証書発行動向>
(1)2015年第4四半期の専利(特・実・意)証書発行数は20,469件で2.73%増のプラス成長となった。内訳は、特許13,235件(6.57%増)と意匠2,032件(10.43%増)は増加したものの、実用新案は5,202件(8.21%減)で減少となった。
(2)特許では、台湾人5,867件(2.11%増)、外国人7,368件(10.42%増)とそれぞれ増加した。外国人の内訳は、日本が3,259件で最多となり、次いで米国(2,142件)、韓国(489件)、中国(355件)、ドイツ(295件)となった。
(3)特許登録査定の公告後の証書発行数の上位5位については、台湾法人では鴻海(462件)、工業技術研究院(ITRI:189件)、ウィストロン(153件)、友達光電(AUO:128件)、台湾積体電子(TSMC:125件)となった。外国法人の上位5位は、インテル(239件)、半導体エネルギー研究所(174件)、アップル(123件)、東京エレクトロン(119件)、そして東芝とクアルコムが同じく86件と続いた。
<商標登録出願動向>
(1)2015年第4四半期の商標登録出願件数は20,516件で、昨年同期比7.32%増となり(表1参照)、2000年第4四半期以来の最高を記録した。
(2)台湾人出願人からの出願は15,034件で6.4%増となり、外国人出願人からの出願も5,482件で9.95%増と共にプラス成長となった。
(3)外国人出願人の国別統計では、日本が1,011件で最多となり、次いで中国(929件)、米国(921件)、香港(320件)、韓国(284件)となった。
2015年第4四半期季報詳細については、下記リンク先の智慧局サイト「統計季報」を参照。
www.tipo.gov.tw/lp.asp?ctNode=6801&CtUnit=3308&BaseDSD=7&mp=1 

(2016.02 .01 智慧局ニュース全訳)
1-2 「専利法施行細則」第86条改正予告
 専利法施行細則第86条の改正草案が検討されており、専利の公告延期期間が3ヶ月から6ヶ月に緩和される予定である。以下に、改正総説明と新旧条文対照にて詳細を説明する。
<専利法施行細則第86条改正草案の総説明>

 専利法施行細則(以下、「本細則」と略称する。)は1947年9月26日に制定公布され、1949年1月1日に施行された。12回にわたる改正を経て、最新の改正公布日は2014年11月6日で、公布日に施行された。
 専利の公開又は公告は、研究・投資の重複を避けることができるよう公衆に専利の技術内容を知らせるものであるが、意匠の創作は模倣窃取され易く、一旦権利侵害商品が市場で販売されると、意匠権者の製品はビジネスチャンスを喪失してしまう可能性がある。公衆と意匠出願人の利益を斟酌するため、ハーグ協定の公開延期の規定を参考にし、意匠の公開延期制度の導入について研究した。しかし、各界から広く意見を聴取したところ、登録査定となった後の公開延期の期間は、それを根拠として権利主張することができるのか、あるいは、公開延期の期間中に権利を取得できないのであれば、意匠権の取得は公告されるのを待たねばならず、その期間中は、権利は曖昧な状態になってしまうのであり、権利を取得できるのであれば、第三者は意匠内容を知ることができないので、第三者に対して権利侵害主張をすることが妥当と言えるのか、といった議論が繰り広げられた。
 上述の懸念を鑑み、折衷方法を検討したところ、現行の公告延期制度の下、本細則を改正し、公告延期の期間を6ヶ月まで繰り延べることで、意匠出願人がその産業戦略のニーズを考慮する際により長い時間をかけ、その意匠ポートフォリオを完備することができるようにした。このほかに、特許については、審査能力が増加した結果、現在、平均審査終了期間はすでに25ヶ月まで短縮されており、特許権者にも審査の繰り延べ及び公告延期へのニーズがある。実用新案については、形式審査のみであることから、4ヶ月前後で直ちに公告可能であり、実用新案権者はグローバルなポートフォリオの展開に合わせるため、すでに早くから公告延期の延長へのニーズを有している。これらを総合的に考慮し、公告延期の期間を一律6ヶ月に改正することとした。
<専利法施行細則第86条改正草案新旧条文対照>
・改正条文
第86条
専利出願人が専利の公告を延期する必要がある場合は、証書料及び一年目の専利年金を納付したときに、専利主務官庁に公告の延期を申請しなければならない。申請する延期の期間は、6ヶ月を超えてはならない。
・現行条文
第86条
専利出願人が専利の公告を延期する必要がある場合は、証書料及び一年目の専利年金を納付したときに、専利主務官庁に公告の延期を申請しなければならない。申請する延期の期間は、3ヶ月を超えてはならない。
・説明
専利の公開又は公告は、研究・投資の重複を避けることができるよう公衆に専利の技術内容を知らせるものであるが、意匠の創作は模倣窃取され易く、一旦権利侵害商品が市場で販売されると、意匠権者の製品はビジネスチャンスを喪失してしまう可能性がある。公衆と専利出願人の利益を斟酌し、公告延期を申請できる期間について、3ヶ月から6ヶ月に延長し、専利出願人がその産業戦略のニーズに基づき、専利技術の公告の時点をさらに調整できるようにした。

2.知的財産権紛争

(2016.01 .08 工商時報A15面、判決文書の要約)
2-1 台湾国際造船の旧著名商標をめぐる商標訴訟で開隆航業責任者に6ヶ月の有期懲役判決
 「中国造船(China Shipbuilding Corporation;CSBC)」は1973年に設立された造船会社(1977年から国営)であるが、2007年の陳水扁政権下における「中国」や「中華」を冠した名称を「台湾」に改める方針を受け、「台湾国際造船(CSBC CORP.,TAIWAN;CSBC)」に改名した(英文略称は同じ)。
 その後、台湾の造船会社である「開隆航業」の許志堅・董事長は、2009年2月9日に資本金100万台湾元で「中国造船株式会社」を台北市政府に登記し、流通雑誌への広告やホームページ上で「台湾国際造船」の「CSBC」商標と同一のものを使用・掲載していたところ、「台湾国際造船」から商標権の侵害であると通報され、起訴された。
 台北地方法院は2015年12月30日、許志堅・董事長は「CSBC」商標が著名商標であると明らかに知りながら、無断で「CSBC」商標を同一又は類似する商品又は役務に販売を目的とする広告掲載で使用し、消費者に誤認・混同を引き起こしたことは、他人の著名商標へのフリーライドで、商標権の侵害にあたるとして、許志堅・董事長に有期懲役6ヶ月と罰金18万台湾元(約63万円)を併科する判決を下した。
<台湾台北地方法院の判決>
台湾台北地方法院判決「103年度自字第10號」 判決日:2015/12/30
判決書検索サイト: jirs.judicial.gov.tw/FJUD/FJUDQRY03_1.aspx
裁判類別:刑事 判決字号:103, 自, 10 裁判案由:違反商標法
検索キーワード:CSBC

3.模倣品関連

(2016.01 .12 中国時報第B2面、聯合報第B1面の要約)
3-1 権利侵害額1,000万台湾元以上 偽ダウンジャケット工場を摘発
保安警察第二総隊刑事警察大隊偵二隊(以下、「保二刑大偵二隊」と略称する)は11日、半年に渡る調査を経て先日、模倣品製造工場とされていた嘉義県民雄のプレハブ工場を摘発し、有名スポーツウェアの模倣品及び半既製品6,500点余り(うちダウンジャケットが3割を占める)を押収し、工場経営者の黄(65歳、男性)を商標法違反で書類送検したことを発表した。

保二刑大偵二隊によると、黄は5年前から、Adidas、Nike及びPuma等の有名スポーツウェアの模倣品を生産し、中国から商標を模倣したタグ、ラベル及び襟タグ等を購入して模倣品に取り付け、露天商や卸売商などのなじみ客に販売していた。これらの模倣品は、正規品時価のわずか10分の1の価格の200台湾元(約700円)から500台湾元(約1,800円)の低価格で卸されていた。権利侵害額は1,000万台湾元(約3,500万円)以上にのぼると見られている。

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