発行:特許庁委託(公財)日本台湾交流協会
台湾知的財産権ニュース
(No.404)
発行年月日:2026年4月30日発行
主要ニュース目次
1. 智慧局ニュース
(2026年4月23日 智慧局ニュース全訳)
1-1 智慧局はブランドとスポーツのフォーラムを開催 業界を超えた交流でスポーツ産業に新たな発想を呼び込む
(2026年4月24日 智慧局ニュース全訳)
1-2 智慧局は営業秘密法30周年シンポジウムを開催 価値の保護と再創出への新たな視点を示す
2. 知的財産権紛争
(2026年4月10日 聯合報全訳)
2-1 低価格での受注により600万台湾元超の利益を得た米国GRLグループの元副総裁が営業秘密の複製により起訴された
(2026年4月17日 聯合報全訳)
2-2 機密漏洩の疑いにより羅唯仁氏のITRIの院士資格が停止された
3. 模倣品関連
(2026年4月9日 刑事警察局ニュース全訳)
3-1 高級ブランド品の専門家が「模倣品販売業者」に!インスタグラムでの販売で月収100万台湾元の業者が逮捕された
(2026年4月15日 関務署ニュース全訳)
3-2 偽造タバコや医薬品が氾濫?税関は水際取締を強化、昨年押収された模倣品はこれらが最多だった!
4. その他一般
(2026年4月9日 経済日報全訳)
4-1 台湾からは鴻海のみがAI50にランクイン!クラリベイトによるランキングは台湾が五年連続でトップ3入りを果たした秘訣を明らかにした
(2026年4月10日 経済日報全訳)
4-2 Top100グローバル・イノベーター 工研院が最大の勝者 鴻海、聯發科、TSMC等もランクイン
1.智慧局ニュース
(2026.04.23 智慧局ニュース全訳)
1-1 智慧局はブランドとスポーツのフォーラムを開催 業界を超えた交流でスポーツ産業に新たな発想を呼び込む
www.tipo.gov.tw/tw/tipo1/891-83697.html
2026年の世界知的財産の日(World IP Day)のテーマ「IP and Sports : Ready, Set, Innovate」に呼応して、経済部智慧財産局(智慧局)は本日(23日)、国立台湾大学法学院霖澤館国際会議ホールにおいて、「ブランドとスポーツ:イノベーションと情熱の競演」フォーラムを開催した。智慧局の胡秉倫・副局長及び台湾商標協会の蔡瑞森・理事長が共同で開会式を進行した。本フォーラムでは、テクノロジーのトレンドとブランド価値の拡大というテーマに焦点を当て、台湾のイノベーション発展に更なるエネルギーを注入するため、智慧局の職員、弁護士、プロ野球の監督及び元台湾代表選手等の多くの講演者が経験を共有し、分野横断的な対話を促進し、知的財産と産業界の繋がりを深化した。
智慧局によると、フォーラムではまず智慧局の陳冠勳・科長が、「ブランド、スポーツ及びテクノロジー―現実と仮想が融合する新しい時代を共に創出する」をテーマに、デジタルトランスフォーメーションの流れを受けたスポーツブランドの発展動向を分析し、ブランドがいかにして実体商品からデジタル資産や仮想体験へ拡大していくのかについて説明し、新興テクノロジーがいかにして知的財産を活用し長期的な価値を生み出すのかについて検討した。
博仲法律事務所の郭建中・弁護士は、「ブランドとスポーツ―スポーツ選手のブランド保護は十分か?」をテーマとし、スポーツ選手の個人ブランドの法的保護の問題を深く検討し、参加者から大きな注目を浴びた。
産業の実務面に関しては、富邦ガーディアンズ野球チームの姜漢威・マーケティングディレクターが野球チームのブランド経営とマーケティング戦略の実務経験を共有し、野球ファンとの相互交流、デジタルツール及び現場体験の設計を通じていかにしてブランド価値を向上させ、野球ファンの試合観戦体験を向上させるのかについて説明した。
インターナショナルテニスアカデミー(國際網球學院)の創始者であり元台湾代表テニス選手でもある盧彦勳氏は、自身のキャリアを例に挙げ、「テニスコートからブランドへ:スポーツ選手はいかにして長期的な影響力を生み出すのか」について情報共有し、スポーツ選手がいかにして個人ブランドを段階的に立ち上げまた引退後には教育と社会にその影響力を拡大して、スポーツ産業において継続的に価値を創造していくのかについて、説明した。
智慧局は、以下のように述べた。スポーツ産業が継続的に成長しテクノロジーの応用が日々進んでいく中で、ブランドと知的財産権はすでに競争力向上のための重要な鍵となっている。今回のフォーラムは、トレンド分析や法律と産業実務の分野横断的な交流を通じて多角的な対話を促進するだけでなく、社会の各界のスポーツブランド保護と経営議題に対する関心を集めることにも寄与した。今後も関連する交流活動を継続的に推進し、知的財産と産業界の結びつきを強め、台湾のイノベーション発展のために更なるエネルギーを注入していく。
今回のフォーラムは智慧局が主催し台湾商標協会が共催したものであり、産官学の専門家と実務者が集まり、スポーツ産業におけるブランド経営、知的財産権保護及び技術革新の応用等の重要な議題について討論された。多様な視点からの情報共有と対話を通じて、スポーツ産業と知的財産が互いに与える影響について各界が理解を深め、台湾が知的財産の発展を推進するために積極的に取り組んでいる姿勢が示された。200名を超える参加者が集まり、現場では活発な交流が行われ、参加者からは、フォーラムの内容が未来志向であり実務性も兼ね備えているとの肯定的な評価が広く寄せられた。
(2026.04.24 智慧局ニュース全訳)
1-2 智慧局は営業秘密法30周年シンポジウムを開催 価値の保護と再創出への新たな視点を示す
www.tipo.gov.tw/tw/tipo1/891-83701.html
台湾は先端半導体、情報通信及びAIの世界的な産業チェーンにおいて重要な地位を占めており、「営業秘密」は重要な競争力の根源である。今年(2026年)、営業秘密法施行30周年を迎え、経済部智慧局と台湾営業秘密保護促進協会(TTSP)は本日(24日)、国立政治大学公共行政及び企業管理教育センター国際会議ホールにおいて、「知恵の火花:価値の保護から価値の創造へ―営業秘密法30周年シンポジウム」を開催した。産官学の10名以上の専門家を招聘し、営業秘密の台湾内外の法制と司法実務を振り返るとともに今後の発展の動向を展望し、効果的な保護の方策を企業に提供した。
経済部の江文若・政務次長は、変化の激しい昨今の国際環境において研究開発人材の流動は活発化し、インターネットによるデータ通信が高速化する中で産業の競争力を確保し、営業秘密の保護を強化し、サプライチェーンの安全性と企業の強靭性を実現することは、政府と企業が共に直面する課題であると述べた。後を絶たない秘密の窃取行為に直面し、「法制度の充実」と「企業との連携」の両方の側面から取り組み、法務部の執行部門と連携して法執行と啓発を強化し、企業の機密保護体制の整備を支援することで、初めて違法な秘密の窃取行為を阻止することができる。
智慧局は、2013年に営業秘密法に刑事責任が導入され、保護が強化された。長年、智慧局は台湾積体電路製造(TSMC)を中心とする営業秘密保護促進協会と協力し、台湾北部・中部・南部の産業クラスターを回って座談会を開催し、秘密保持戦略の啓発を行い、企業から好評を博してきた。今回のシンポジウム期間中、「営業秘密インテリジェントデータ管理博覧会」を同時開催し、TSMC、日月光半導體製造股份有限公司(ADVANCED SEMICONDUCTOR ENGINEERING, INC.)等の11の招聘企業が営業秘密の管理経験を共有した。「価値の保護」から「価値の創出」への新たな視点は、中小企業が営業秘密管理の実務モデルを参考にする際に有益である。
智慧局は、営業秘密法施行30周年シンポジウムの開催が重要なマイルストーンの象徴である点を強調した。「価値の保護から価値の創出」を中核的な理念とし、法制、訴訟及び企業実務の面から振り返って営業秘密保護体制の整備方法をまとめ、今後のAI産業における営業秘密の活用に関する革新的な管理の視点を展望し、台湾企業の「イノベーション」応用能力を再び全方位的に向上させ、台湾産業の競争優位性を継続的に強化させる。
経済部の江文若・政務次長は開会の挨拶を述べ、司法院の謝銘洋・代理院長、法務部の黄謀信・政務次長、台湾営業秘密保護促進協会理事長兼TSMC副法務長の謝福源氏、国家安全会議の林志潔・諮問委員及び智慧局の廖承威・局長らと共に開幕を飾った。今回のシンポジウムには計300名超の参加者が来場し、会場では活発な交流が行われた。
2.知的財産権紛争
(2026.04.10 聯合報全訳)
2-1 低価格での受注により600万台湾元超の利益を得た米国GRLグループの元副総裁が営業秘密の複製により起訴された
米国企業であるGranite River Labs(GRLグループ)のテストサービス部門の元副総裁で、シンガポール企業である技流公司(シンガポールGRL)の元総経理である周俊杰は、営業秘密を複製し、大量の顧客、連絡先、製品情報を誠新量測股份有限公司(Insight Test Labs)に持ち込み、7か月で635万台湾元(約3,188万円)余りの利益を獲得した疑いが持たれ、また、113万台湾元(約567万円)余りの脱税も発覚した。台北地方検察署は本日捜査を終結し、営業秘密法違反等の罪により起訴した。
GRLグループは2010年に米国カリフォルニア州で設立され、USB、USB Type-C、HDMI等の高速信号伝送インターフェース向けの認証試験及び自動化ソリューション等のサービスを提供している。世界各国に営業拠点や研究所を有し、このような試験・認証サービスを提供する世界の二大研究所の一つである。GRLグループは2011年に台湾で技流科技公司として設立されたが、グループ組織の再編により、2019年にシンガポールGRLに改められた。
周俊杰は2013年には技流科技公司の事業開発協理の職にあったが、その後、総経理、GRLグループテストサービス担当副総裁、シンガポールGRLの総経理へと昇進し、2022年6月に辞表を提出し、同年9月に雇用関係が終了した。
起訴状によると、周俊杰は職務上HubSpotシステムの最高位の管理権限を取得していた。また、2022年4月にシンガポールGRLと従業員専属情報及び知的財産権譲渡契約を締結し、グループ情報へのアクセスについて秘密保持義務を負うことを約定した。周は2022年の退職前にHubSpotシステムから大量の顧客、連絡先、製品情報をダウンロードし、技流科技公司とシンガポールGRLの営業秘密を複製し、Insight Test Labsを設立して総経理に就任し、さらに、シンガポールGRLの元従業員を引き抜き、営業秘密を利用して「低価格で受注」することによりInsight Test Labsとしての仕事を獲得し、2023年10月から2024年4月の間に635万台湾元(約3,188万円)余りの利益を得た疑いを持たれている。
検察はまた、次のように指摘した。周俊杰のシンガポールGRLでの月給は39万台湾元(約196万円)であるところ、ペーパーカンパニーを設立し、シンガポールGRLの台湾支社の名義を冒用して、年間で284万2,000台湾元(約1,427万円)のコンサルティングサービス契約を締結し、自身の月給の20万3,000台湾元(約102万5,000円)をコンサルティング料としてペーパーカンパニーに送金するという不正な方法によって給与所得を申告せず、113万6,800台湾元(約567万円)の所得税を脱税した疑いがある。
(2026.04.17 聯合報全訳)
2-2 機密漏洩の疑いにより羅唯仁氏のITRIの院士資格が停止された
台湾積体電路製造(TSMC)の前シニア副総経理の羅唯仁氏は昨年9月に工業技術研究院(ITRI)の院士資格を得たばかりであるが、先端プロセスの機密を持ち出してインテルに転職した疑いがあり、TSMCに提訴されただけでなく、検察からも、「国家安全法」違反の疑いにより被告として捜査された。ITRIは、ITRI院士選考委員会の決議により、羅唯仁氏の院士資格を停止したと発表した。
ITRIの院士サイト上では、羅唯仁氏のプロフィールはすでに第14回院士のリストから削除されている。情報筋によると、ITRIが院士を設置して以来、初めて院士資格を停止された人物になるという。
ITRIが2012年に第1回の院士設立以来、これまでに計69名に対して院士資格が与えられている。院士の経歴の多くは科学技術の発展が重視されているが、近年では医学、バイオ分野で多大な貢献をした人物も数多く院士に選出されている。これまでITRIが院士を選出する際には、院士が告訴されたり、検察・調査機関に捜査されたりするケースがなかったため、院士の選出プロセスにおける院士資格の停止や取消し等の評価手続きを明確に定めていなかった。羅唯仁氏の事件発生後、ITRIは、院士を選出する際の規定の中に「羅唯仁」条項を新たに設けた。
羅唯仁氏は昨年10月にすでに渡米している。台湾高等検察署は、羅氏には国家安全法国家コア技術の営業秘密の域外使用の罪の疑いがあり、その状況は以前TSMCで発覚した3名のエンジニアによる2ナノ半導体機密の窃取事件よりも深刻で、台湾半導体産業の国際競争力を脅かしていると見ている。捜査関係者は現在も資料を絞り込んで窃取された機密の内容を明らかしているところである。羅唯仁氏には逃亡のおそれがあるため、今後出頭に応じない場合、指名手配される。
調査によると、羅唯仁氏は昨年7月末にTSMCを退職する前、2ナノ半導体等の関連機密資料を大量にコピーし、インテルへ「銃を持って寝返った」と見られている。検察・調査機関はすでに関連する電磁記録等の物証を押収し絞り込みを進めている。
TSMCではこれまでにも、管理者レベルの者がチームを引き連れてライバル企業に転職した事件が発生している。2014年、TSMC創業者の張忠謀氏は投資家向け説明会において、16ナノメートル技術がサムスン電子に先行された主な理由は、2009年に離職したTSMCの前シニア研究開発処長の梁孟松氏が2011年にサムスン電子に転職し、ライバル企業に技術を持ち込んだことであると指摘した。当時、技術がライバル企業に追い越されたという話が真実であると判明し、TSMCの株価は大きな影響を受けた。
2ナノ半導体技術は現在のTSMCにとって最も重要な先端プロセス技術である。今回羅唯仁氏によってインテルに技術が持ち込まれたことに対して、TSMCの技術流出とTSMCへの影響が懸念されているが、インテルの現執行長である陳立武氏は羅唯仁氏を支持し、当該懸念は根拠がないものだと述べている。陳立武氏は今年の台北国際コンピュータ見本市(COMPUTEX TAIPEI)の基調講演を行う予定であり、羅唯仁氏の事件が注目の一つになると予想されている。
3.模倣品関連
(2026.04.09 刑事警察局ニュース全訳)
3-1 高級ブランド品の専門家が「模倣品販売業者」に!インスタグラムでの販売で月収100万台湾元の業者が逮捕された
www.cib.npa.gov.tw/ch/app/news/view?module=news&id=1885&serno=e77a02c6-c64f-444c-9619-1ae6271f0845
1. 捜査部署:刑事警察局知的財産権捜査大隊。
2. 捜査時期:2025年10月。
捜査場所:嘉義市西区の2か所。
3. 容疑者:侯(女、1995年生まれ)、陳 (男、1991年生まれ)、鍾 (男、1997生まれ)、高 (男、1969年生まれ)ら4人。
4. 押収された証拠物: LV、CHANEL、HERMES、DIOR等のブランドの商標の模倣品229点、iPhone2台、受注書1冊及び関連の電磁記録。
5. 事件の概要:
(1)刑事警察局知的財産権捜査大隊(偵一隊)は2025年7月、名義を偽って通関申告されたCHANEL及びHERMESの商標の模倣品の輸入に関する商標法違反事件を、財政部関務署台北税関から受理した。追跡調査の結果、当該模倣品の実際の受取人はインスタグラム(IG)アカウント及びLINEコミュニティを運営するオンライン販売業者であることを突き止め、直ちにプロジェクトチームを立ち上げ積極的に捜査した。証拠収集が完了した後、2025年10月に台湾嘉義地方裁判所から発行した捜査令状により嘉義西区の2か所の捜索を実施し、4人の容疑者の身柄を確保した。
(2)容疑者の侯ら4人は、中国の業者から高級ブランドの模倣品を輸入し、分業してIGアカウントとLINEコミュニティを運営し、模倣ブランド品を販売していた。プロジェクトチームは嘉義市西区での捜索において、LV、CHANEL、HERMES、DIOR等のブランドの商標模倣品229件、iPhone2台、受注書1冊及び関連の電磁記録を押収した。商標権者による真贋鑑定の結果、いずれも模倣品であることが確認され、権利侵害市場価格は1,135万800元(約5,702万4,000円)に達した。
(3)調査の結果、侯は消費者の購買意欲を喚起するため、「正規品レベル」、「最高レベル」の商品のみ販売していることを強調し、さらには正規店でも商品を取り扱ってもらえると主張していたことが判明した。容疑者は主に通信ソフトの微信(WeChat)を通じて中国の業者から商品を輸入し、輸入価格の2倍から3倍の価格で販売しており、月の平均売上額は100万台湾元(約502万円)を超えていた。本件は商標法違反の疑いで台湾嘉義地方検察署に送られ、捜査が行われている。
(4)刑事警察局は消費者に対し、権益を損なわないために、出所不明な商品を購買することのないよう呼びかけると同時に、模倣品を販売して刑事責任に問われるため、決してそのような危険を冒さないように注意喚起する。刑事警察局は引き続き知的財産権侵害案件の取締りを強化し、政府による違法行為の撲滅と商標権者と消費者の権益保護への決意を示す。
(2026.04.15 関務署ニュース全訳)
3-2 偽造タバコや医薬品が氾濫?税関は水際取締を強化、昨年押収された模倣品はこれらが最多だった!
web.customs.gov.tw/singlehtml/2222?cntId=8db76e99f4f14a598cdd52d6042cd2ec
財政部関務署は、国境管理の実施と知的財産権の保護は一貫して税関の取締業務における重要事項であるところ、同署の統計によると2025年に税関が取り締まった知的財産権侵害案件は計430件、押収された模倣品は492万点、権利侵害市場価格は9億台湾元(約45.45億円)を超えており、台湾の税関が違法行為を取り締まり、公平な市場を維持していく決意であることが十分に示されていると発表した。
関務署の説明によると、2025年に取り締まった主要な偽造品は、タバコ、医薬品及び服飾品であった。越境EC及び国際小包が普及するにつれ、違法業者は海運、空運の宅急便やコンテナへの隠匿等の方法で模倣品を密輸し、税関職員の目を欺こうとした。よく見受けられるブランドの服飾品や革製品等の高価格品のほか、タバコや医薬品も頻繁に密輸されている。これらの商品は台湾人民の健康に重大な影響を及ぼすため、税関の国境管理における重点的な取締目標としており、劣悪な偽物商品の域内市場への流入を厳しく防止している。
「偽物を水際で阻止する」ことを実現するため、税関は2025年、取締りの手法を引き続き強化した。ビッグデータとAIを活用して高リスク企業や出所を分析したほか、積極的に域内外の有名ブランド権利者と協力し、合計8回の真贋鑑定セミナーを開催して第一線の税関職員の専門能力を強化した。官民の協力による偽物の取締実績の拡大を目指しており、その成果はすでに取締りのデータに顕著に反映されている。
関務署は、偽物の輸出入は権利者の合法的利益を損なうだけでなく、刑事責任に直面する可能性もあることを注意喚起し、消費者に対しては、自身の権益を損なうことのないよう、オンラインショッピングの際には信用できるECプラットフォームを慎重に選択し、出所不明な商品や価格が明らかに不合理な商品を購入しないように呼び掛けている。税関は引き続き法執行機関との連携を強化し、情報交換を通じて水際での取締効果を高め、民衆に対し、知的財産権を尊重し共同で安全な消費環境を守っていくよう呼びかけている。
4.その他一般
(2026.04.09 経済日報全訳)
4-1 台湾からは鴻海のみがAI50にランクイン!クラリベイトによるランキングは台湾が五年連続でトップ3入りを果たした秘訣を明らかにした
クラリベイト《Top100グローバル・イノベーター》の受賞国数で見ると、台湾は五年連続で第3位となった。今年は12者が受賞し、日本、米国に次ぐ結果となった。クラリベイトが同時に発表した、世界のAIに強い50者「AI50」では、台湾から鴻海(Foxconn)のみランクインした。各国の総受賞数で見ると台湾は第10位であり、Foxconnは2つのランキングに同時にランクインした唯一の大手テクノロジー企業である。
台湾からは、工業技術研究院(ITRI)、鴻海(Foxconn)、聯發科(MediaTek)、台湾積体電路製造(TSMC)、友達光電(AUO)、台達電(DELTA)、瑞昱半導体(Realtek)、緯創(Wistron)、南亜科技(Nanya)、華碩(ASUS)、中強光電股份有限公司(CORETRONIC CORPORATION、中光電)、慧榮科技股份有限公司(SILICON MOTION, INC、慧榮科技)の計12者が2026年《Top100グローバル・イノベーター》にランクインした。ランクイン数で見ると五年連続の世界第3位となった。
クラリベイトのグローバル知的財産戦略長兼シニア副総裁のGlen Nath氏は、台湾のイノベーション能力は完璧かつ多様で特定企業に依存するのではなく、半導体、エレクトロニクス、コンピューティングデバイス及び公共研究等の複数の分野に及んでいると指摘した。
また、彼は、台湾の最大の優位性は半導体にあると指摘した。TSMC、 MediaTek、Realtek、Nanya及び慧榮科技等の企業に牽引される台湾は、日本や韓国と肩を並べる強固な半導体基盤を有する重要地域である。さらに強力なグローバル拠点配置能力も有しており、Foxconn、AUO、Wistron、ASUS、Delta、中光電等のエレクトロニクス・コンピューティングデバイス企業は、イノベーションの成果をスケーラブルな技術に転化している。
ITRIは九年連続でランクインし、アジア太平洋地域から唯一ランクインした政府機関となった。ITRIの張培仁・院長は、専利の商業化転換力と長期的な専利ポートフォリオ戦略を通じて、ITRIは積極的に専利を活用し、様々な産業の発展の推進に貢献しており、イノベーション・エコシステムに好影響をもたらすことを期待していること、2025年は14社とともにパテントトロールを防御するLOT産業連盟を立ち上げ、2026年には米国グリーン無人機システムであるGREEN UASにも加入したことを述べた。
クラリベイトはAI50を初めて発表したところ、台湾からはFoxconnのみがランクインした。ランクインした機関数で見ると、AI企業が最も多いのは中国で、2位は米国、3位は韓国となった。台湾は1社のみのランクインで10位となった。
クラリベイトは、世界のAIのリーディング企業をEnablers(基盤構築者)、Catalysts(AI商品化促進者)、Deployers(AI実装者)、Specialists(特定分野のスペシャリスト)の4つのグループに分けている。Enablersは最も川上でインフラストラクチャのハードウェア、AIモデル及び基準を構築しており、影響力は最も大きく、AI産業の方向性を定義する。Catalystsはエンジニアリングを統合する能力を備え、最高品質のサービスを商業化する。Specialistsは特定分野におけるAIの使用に強みを持つ。
Deployers(AI実装者)はAIの運用管理の可能性を極限まで発揮させた者である。Foxconnはこの項目に分類されており、《Top100グローバル・イノベーター》の37位にランクインしたほか、AI50にもランクインした。Foxconnグループの林忠億・中央知的財産権処処長は、2025年のFoxconnの専利出願件数は前年を15%超上回り、なかでもAI技術は知的財産権の成長の主要な推進力であること、AIによるプロセスの最適化を通じて、発明者、エンジニア及び管理者の専利出願効率や関連する分析業務が大幅に最適化されたことを述べた。
(2026.04.10 経済日報全訳)
4-2 Top100グローバル・イノベーター 工研院が最大の勝者 鴻海、聯發科、TSMC等もランクイン
クラリベイトは昨日(9日)、「2026 Top100グローバル・イノベーター授賞式」を開催した。今年受賞した工業技術研究院(ITRI)、鴻海(Foxconn)、聯發科(MediaTek)、台湾積体電路製造(TSMC)、友達光電(AUO)、台達電(DELTA)、緯創(Wistron)、瑞昱半導体(Realtek)、南亜科技(Nanya)、華碩(ASUS)、中強光電股份有限公司(CORETRONIC CORPORATION、中光電)、慧榮科技股份有限公司(SILICON MOTION, INC、慧榮科技)の12の台湾の機関が表彰された。さらに台湾は5年連続で世界第3位にランクインし、総合的な評価は日本と米国に次ぐものとなった。
経済部産業技術司の支援の下、ITRIは技術の独自性や成功実績等の専利指標での評価により、世界の100万超の機関の中から1万分の1の確率で選出された。九年連続、十回目の受賞という記録を打ち立て、アジア太平洋地域の研究開発機関の中で首位を維持した。
クラリベイトグローバル知的財産戦略長兼シニア副総裁のGlen Nath氏は、ITRIがクラリベイトの世界Top100イノベーターに連続してランクインしていることは、イノベーションの点において長年にわたり確かな実力を示してきたことの表れであると述べた。これはITRIが国際的な影響力と高度に革新的な発明の創出力を有することを反映していると同時に、厳格で目標指向型の研究開発を通じて将来の科学技術の発展を牽引することに尽力するという強い意志を示すものである。
経済部の荘銘池・主任秘書は、今年は台湾の12の機関が世界の100万超の機関の中から選出され、台湾の専利の品質と影響力の点で卓越した実績を示しており、また、台湾は半導体、AI及び情報通信分野における「影響力の強い特許」の点で世界のトップレベルに位置することが明らかになったと述べた。経済部は法人の研究開発投資を長期にわたって支持しており、ITRIが十回目のTop100グローバル・イノベーターを受賞し、アジア太平洋地域の機関として最多受賞記録を打ち立て続けていることを大変嬉しく思うとともに、今後もITRIが良質な技術成果が産業へ応用されるよう導いていくことを期待する。
ITRIの張培仁・院長は、「イノベーション」は国家の発展と産業の国際的地位確立のための鍵であると述べた。グローバル化と地政学的リスクが高まる時代において、ITRIは「分野横断型イノベーションの統合」をコア戦略とし、経済部の支援の下、三つの重大分野に焦点を当てて発展を推進する。一つ目は「専門人材の結集」であり、17超の研究開発法人が「法人匯智連盟」を構築し、南部の33の大学と協力して「大南部学研総合共同育成計画」を推進し、技術のブレークスルーを加速する。
二つ目は「深耕台湾」で、台湾産業の競争優位性を確保するため、14の大手ハイテク企業と連携して不実施主体(NPE、通称パテントトロール)による訴訟に対抗する「LOT産業連盟」を設立し、12万件超の有効な専利を集めて知的財産権防護網を構築している。三つ目は「グローバルポートフォリオ」である。今年米国の「グリーンドローンシステムGreen UAS」に加入し、台湾は米国域外の唯一の認証拠点となったところ、これにより台湾のドローン業者の認証取得時間の加速を後押しし、「非レッドサプライチェーン」の強みを生かして米国市場に参入し、台湾産業の科学技術分野における影響力拡大に寄与する。
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