発行:特許庁委託(公財)日本台湾交流協会
台湾知的財産権ニュース
(No.401)
発行年月日:2026年2月26日・3月16日合併号
主要ニュース目次
1. 智慧局ニュース
(2026年2月25日 智慧局ニュース全訳)
1-1 達人の参加募集 智慧局は産業専利分析とポートフォリオコンペティションを開催 賞金総額は30万台湾元、企業の実務課題に挑戦する人材を広く募集する
(2026年2月25日 智慧局ニュース全訳)
1-2 「2026台欧ネットゼロ知財戦略セミナー」参加申込のご案内
(2026年3月3日 智慧局ニュース全訳)
1-3 「商品及び役務の日台ニース分類類似群コード対応表(第13-2026版)」の公告
2. 知的財産権紛争
(2026年2月14日 中国時報第A5面全訳)
2-1 マイクロンの機密を窃取しUMCに転職 2人の元幹部に執行猶予判決
(2026年2月22日 経済日報全訳)
2-2 億光、米国において韓国のLED企業を権利侵害で提訴
(2026年2月23日 工商時報第A10面全訳)
2-3 ノキアの専利紛争 ドイツでASUSとAcerの一部PC製品の販売が停止
1.智慧局ニュース
(2026.02.25 智慧局ニュース全訳)
1-1 達人の参加募集 智慧局は産業専利分析とポートフォリオコンペティションを開催 賞金総額は30万台湾元、企業の実務課題に挑戦する人材を広く募集する
www.tipo.gov.tw/tw/tipo1/891-76277.html
台湾の専利分析と産業界のポートフォリオの実務能力を強化するため、経済部智慧財産局(智慧局)は、「2026年産業専利分析とポートフォリオコンペティション」を主催し、本日(25日)より正式に参加申込を開始する。智慧局は、今回のコンペティションの賞金総額は30万台湾元(約149万円)で、台湾全土の専利分析の達人チームに広く参加を呼びかけ、コンペティションのメカニズムを通じて、産業即戦力を有する専門的な人材を育成し、台湾産業が持続的に革新と発展を遂げるよう支援すると発表した。
智慧局によると、今回のコンペティションでは、好評を博した「企業による出題と人材による解決」という形式が継続され、25社の企業が54項目の先端技術テーマを提出し、そのテーマ内容は、世界の科学技術の発展動向と密接に関連した半導体と情報通信、バイオ医学、スマート製造及びグリーンテクノロジー等のコア産業分野にわたる。いずれのテーマも企業が現在直面している技術とポートフォリオのニーズに基づいており、参加者は産業の実務上の課題に直接向き合い、現場の実情に合わせた専利分析任務に挑戦する。
コンペティションを通じて、参加チームは先見性のある課題を深く考察し、専利分析と戦略策定の実務経験を積み、専門的な能力を発揮することができる。企業も、コンペティションの成果から、多様で革新的な分析の観点と提案を得ることができ、産学研の交流・協力を更に促進し、人材育成と産業発展の二つの効果を実現できる。
智慧局は更に次のように説明した。参加チームがスムーズにコンペティションに取り組めるよう、専利検索、分析手法及びポートフォリオ戦略の一連の実務コースを特別に企画し、この分野に初めて参加する者が迅速に基礎を習得できるようにしている。準決勝に進出したチームには知的財産の専門家による一対一の指導を提供し、分析内容を深化させ専利情報の活用の効果を高めることができる。
本コンペティションの応募期間は、本日から2026年4月10日(金)午後5時まで。受賞チームの成果は表彰式において公開展示される。智慧局は、各界の達人が奮って参加し、機会を捉え、専利分析の実力を発揮することを、心よりお待ちしている。コンペティションの詳細については公式ウェブサイトを参照していただきたい(コンペティションのウェブサイト:https://www.tipo.gov.tw/tw/tipo1/1064.html)。
(2026.02.25 智慧局ニュース全訳)
1-2 「2026台欧ネットゼロ知財戦略セミナー」参加申込のご案内
www.tipo.gov.tw/tw/tipo1/799-76283.html
経済部智慧財産局は、2026年3月17日(火)に国立台湾大学法律学院霖澤館において、欧州経貿弁事所(EETO)及び中華民国全国工業総会と「2026台欧ネットゼロ知財戦略セミナー」を共同開催する。
ネットゼロ二酸化炭素削減関連の知的財産問題についての台湾とEUの相互交流を促進するため、今回のセミナーでは、台欧双方がグリーンテクノロジーの支援戦略と関連する知的財産施策に焦点を当て、双方の産業界の専門家を招聘し、ネットゼロの目標に対応するための企業のESG及び知財戦略について情報共有・討論を行う。
EU及び台湾のネットゼロ二酸化炭素削減に関する知財問題に興味がある方は奮ってご応募いただきたい。
※参加申込リンク
www.surveycake.com/s/KW2BD
(2026.03.03 智慧局ニュース全訳)
1-3 「商品及び役務の日台ニース分類類似群コード対応表(第13-2026版)」の公告
www.tipo.gov.tw/tw/tipo1/799-76308.html
世界知的所有権機関(WIPO)によるニース協定の商品及び役務の国際分類第13版-2026(Nice Classification, 13th Edition–Version 2026)の改訂に合わせ、本局は「商品及び役務の日台ニース分類類似群コード対応表第13-2026版」を更新し、日台双方の出願人が本局(TIPO)又は日本特許庁(JPO)に商標登録出願をする前に、迅速かつ正確に具体的な商品又は役務を明確に特定し、関連する類似の先願を検索できるようにした。ご参考・ご活用いただきたい。
※「商品及び役務の日台ニース分類類似群コード対応表第13-2026版」は下記リンク先「臺日尼斯分類商品及服務類似組群碼對應表」の「第13-2026版」(中国語)を参照。
www.tipo.gov.tw/tw/trademarks/594-19070.html
2.知的財産権紛争
(2026.02.14 中国時報第A5面全訳)
2-1 マイクロンの機密を窃取しUMCに転職 2人の元幹部に執行猶予判決
台湾マイクロンテクノロジー(台湾マイクロン)の元幹部の何建廷、王永銘は在職期間中に無断でDRAM製造プロセスのデータをダウンロードし、離職後も規約に基づく破棄を行わず、Google Driveにアップロードして米国マイクロンテクノロジーの営業秘密を違法に複製し、聯華電子(UMC)に転職してデータを読み取って使用したとして、《営業秘密法》違反の疑いで起訴された。13日、差戻し審で知的財産及び商業裁判所は、2人が罪を認めていることから、それぞれに懲役10か月と6か月、執行猶予2年との判決を下し、同じ事件の被告である戎樂天については無罪判決を維持した。これらの判決については上訴が可能である。
この事件は発覚当初、世間の注目を集めた。事件が発生した後、UMCはマイクロンと和解が成立している。判決では、何建廷が台湾マイクロン在職中に無断で自社と米国マイクロンのサーバーからDRAM製造プロセス等の営業秘密をダウンロードしてポータブルハードディスクとUSBに複製し、離職後も規約に基づく削除又は破棄を行わず、UMCに転職した後にオフィスで会社から支給されたコンピューターを使いデータを読み取って使用し、また紙の機密書類を持ち込んで私的に使用したため、営業秘密を保有し、許諾範囲を超えて当該営業秘密を使用した罪が成立すると指摘されている。
王永銘は更に大胆で、台湾マイクロンに在職中、無断で営業秘密の電磁的記録をダウンロード・複製し、個人のGoogle Driveにアップロードし、関連データを違法に取得し、バックアップした。その後UMCに転職し、個人用の携帯電話と会社のコンピューターでデータの読み取りとダウンロードを行い、紙に印刷してオフィスで使用した。また、無断で他人のコンピューターの電磁記録を取得した罪にも問われた。
裁判所の審理期間中、何、王の2人は犯行を認めた。差戻し審において、知的財産及び商業裁判所の合議体は、2人に対する意図的に中国で営業秘密を使用したという重罪の訴えについて、証拠不十分のためこれを取り消す判決を下した。
合議体では2人がすでにマイクロンと和解し、積極的に損害を補填し、理解を得ている点を考慮した。王永銘には《証人保護法》が適用され、減刑となった。また、8年を超える長期の訴訟であるため、《刑事迅速裁判法》の減刑規定にも該当する。昨日、何建廷と王永銘に対し、それぞれ懲役10か月と6か月、執行猶予2年の判決が下された。執行猶予期間は保護観察下に置かれ、それぞれ100時間、80時間の労働義務が課される。もう一人の被告である戎樂天については、中国において営業秘密を使用する意図により起訴されていたが、単独証言しかなく、補強証拠に欠けるため、無罪判決が維持された。
※台湾知的財産権ニュース321号に関連記事あり(2-1 UMCとマイクロンの長年にわたる訴訟が和解成立 和解金は未公表)。
台湾知的財産権ニュース321号URL:
(2026.02.22 経済日報全訳)
2-2 億光、米国において韓国のLED企業を権利侵害で提訴
LEDパッケージング大手の億光電子(EVERLIGHT ELECTRONICS CO., LTD.、億光)は昨日(22日)、米国において韓国のLEDサプライヤーであるSeoul Semiconductor Co., Ltdに対する専利権侵害訴訟を提起し、米国裁判所に受理され、事件番号を取得したと発表した。
億光は2026年2月13日に米国テキサス州東部地区連邦地方裁判所マーシャル支部にSeoul Semiconductor Co., Ltdに対する専利権侵害訴訟を提起し、裁判所に受理され、事件番号Case 2:26-cv-00119を取得したと説明した。
億光によると、Seoul Semiconductor Co., Ltdが製造及び販売する車用LED及び/又はハイパワーLED製品が、億光が有する米国特許第7,554,126号を侵害している虞がある。
億光は、前述した専利権の侵害状況の持続的発生を防止し、企業及び株主全体の合法的権益を保護するため、Seoul Semiconductor Co., Ltdに対する権利侵害訴訟を提起し、被告に対し専利権侵害の停止と損害賠償責任の負担を命じるよう裁判所に請求したと述べた。
億光は、現時点の暫定的な評価によると、今回の訴訟が同社の財務状況及び事業全体に重大な影響を及ぼしておらず、今後の影響は訴訟の進展と裁判所の最終的な判決次第であると述べた。
(2026.02.23 工商時報第A10面全訳)
2-3 ノキアの専利紛争 ドイツでASUSとAcerの一部PC製品の販売が停止
ノキア(Nokia)がHEVC(高効率ビデオコーデック)専利をめぐり、欧州でAcerやASUSを含む複数のブランドを相手取り専利訴訟を提起した件で、ドイツのミュンヘン第一地方裁判所による判決と差し止めの仮処分命令を受け、両社はドイツ市場における一部PC製品の販売を一時停止した。しかし、両社は製品が公正かつ合理的な専利ライセンス条件を満たすことを保証するための法的措置も講じている。
現在AcerとASUSのドイツにおける公式サイトは、メンテナンス中/閉鎖となっている。ASUSは、ドイツにおけるアフターサービスはすべて正常に稼働していると強調した。Acerは、影響を受けた一部の製品のドイツ市場での販売は一時停止したが、技術的な回避設計の準備を完了したため、法に基づいて市場への製品供給を迅速に回復し、影響を最小限に抑えることができると指摘した。
取材によると、ノキアが提起したHEVC関連の専利訴訟について、Acerは以前に英国の裁判所で有利な判決を得ており、同社が公正かつ合理的なライセンス条件を取得する権利があることを確認していた。
AcerとASUSは、自社は常に他者の知的財産権を尊重してきている点を強調した。Acerは、自社の法的立場に絶対的な自信を持っており、ライセンス条件がFRAND原則に合致することを保証するために必要なあらゆる法的措置を講じる旨を表明した。ASUS もできるだけ早く公正な解決策に到達できるよう、さらなる法的措置を検討・実施し、また、自社の立場を堅持し、顧客とパートナーへのサービス提供を継続すると述べた。
Acerは、HEVC関連専利が使用された今回の製品以外の多くの製品カテゴリー(モニター、ルーター、電動スクーター、アクセサリーなど)は影響を受けておらず、販売を継続していると述べた。今のところこの訴訟が事業及び財務に重大な悪影響を及ぼすことはないと評価している。
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