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知財ニュース374号

発行:特許庁委託(公財)日本台湾交流協会
台湾知的財産権ニュース
(No.374)
発行年月日:2024年11月15日発行

主要ニュース目次

1. 智慧局ニュース
(2024年10月29日 智慧局ニュース全訳)
1-1 「特許及び意匠出願の実体審査繰り延べ請求作業要点」を公告し、2025年1月1日より施行
(2024年10月29日 智慧局ニュース全訳)
1-2 2024年第3四半期の知的財産権動向
(2024年11月8日 智慧局ニュース全訳)
1-3 智慧局が改訂版「商標法逐条解説」(2024年10月版)を発表
(2024年11月11日 智慧局ニュース全訳)
1-4 各界の参考のため「専利年金マニュアル」を作成
(2024年11月12日 智慧局ニュース全訳)
1-5 明細書の段落番号の正確性を強化するため、2025年1月から規則に適合しない案件はファイル変換が中断される これに対する準備として、「明細書段落番号」のチェックとリマインド機能を新設した電子出願新システム2.6.2の改訂版を18日から提供するので、ダウンロード及びインストールしてご利用いただきたい
(2024年11月12日 智慧局ニュース全訳)
1-6 2024年第3四半期の各国における標準必須特許(SEP)に関する政策動向

2. その他一般
(2024年11月2日 経済日報第A4面全訳)
2-1 AI高性能計算 コア技術にリスト入り

1.智慧局ニュース

(2024.10.29 智慧局ニュース全訳)
1-1 「特許及び意匠出願の実体審査繰り延べ請求作業要点」を公告し、2025年1月1日より施行
www.tipo.gov.tw/tw/cp-85-982199-ca1e2-1.html
専利出願人が特許及び意匠をより全面的且つフレキシブルに利用できるようにし、また、企業の専利ポートフォリオ及び専利の商品化を容易にするため、本局は来年(2025年)1月1日より新版の「特許及び意匠出願の実体審査繰り延べ請求作業要点」を施行する。現行の特許又は意匠の初審における実体審査繰り延べ方案の制度のほか、新版で改訂されるポイントには以下が含まれる:
一、 すでに施行されている「特許出願の実体審査繰り延べ請求作業方案(2015年3月23日公告)及び「意匠出願の実体審査繰り延べ請求作業方案」(2018年6月28日公告、2023年9月1日別途修正有り)を統合し、一つの要点とする。
二、 再審査請求の審査意見通知が送達される前にも実体審査の繰り延べを申請できるよう、緩和する。
三、 分割出願についても実体審査の繰り延べを請求できるよう、緩和する。
四、 実体審査の繰り延べ請求ができない事由に、すでに優先審査を申請している場合を追加する。

本作業要点、関連のQ&A及び申請の注意事項については、上記智慧局ウェブサイトのリンク先の「檔案下載(ファイルダウンロード)」からダウンロード可能(中国語PDF文書)。質問や問い合わせについては本局の以下担当者までご連絡いただきたい。
担当者:葉哲維
電話:(02)2376-7638

(2024.10.29 智慧局ニュース全訳)
1-2 2024年第3四半期の知的財産権動向
www.tipo.gov.tw/tw/cp-85-982210-5734b-1.html
1. 専利・商標全体の出願動向
2024年第3四半期に台湾が受理した特許、実用新案、意匠の三種類の専利出願件数は18,267件(特許12,739件、実用新案3,679件、意匠1,849件)で、前年(2023年)同期比で0.2%微減した。そのうち、注目に値するのは、直近5年の第3四半期の特許出願件数が微増傾向にあることである。三種類の専利の出願件数のうち、台湾人出願人の割合は49%、外国人出願人の割合は51%となった。台湾人による出願件数は前年同期比で2%減となり、外国人による出願件数は2%増となった(図1参照)。
商標登録出願の受理件数は23,304件(29,258区分)、前年同期比で1%減となり、そのうち台湾人による出願件数は77%、外国人による出願件数は23%であった。直近2年の第3四半期の出願件数は減少しているが、今年の減少幅は1%になった(図2参照)。

2. 台湾人による専利出願概況
(1)特許出願件数上位10出願人
台湾人出願人による特許出願件数は4,857件で、そのうち企業による出願件数は3,881件であった。特許出願件数上位10位の出願人は、台湾積体電路製造(TSMC)が出願件数331件で第1位、以降、友達光電(AUO)が99件、英業達(INVENTEC)が94件、南亜科技(NANYA)が88件、群創(INNOLUX)が84件、台達電(DELTA)が81件、鴻海(FOXCONN)が76件、聯電(UMC)が75件、瑞昱(REALTEK)が73件、及び聯發科技(Media Tek)が66件と続いた(図4参照)。注目に値するのは、TSMCが2016年第3四半期からすでに9年連続で首位となっていること、DELTAの出願件数が過去最高を記録したこと、FOXCONNの出願件数が急増していることで、その専利ポートフォリオの意図を示している。
(2)意匠出願件数上位5出願人
台湾人出願人による意匠出願件数は790件で、出願件数上位5出願人は、唐虞の16件が第1位、次いで、長庚科技大学及び顕昌眼鏡の13件、宏碁(ACER)及び聯府塑膠(KEYWAY)の12件となった(図5参照)。そのうち、顕昌眼鏡は順位が過去最高となっただけでなく、出願件数も過去最高を記録した。
(3)高等教育機関による特許出願件数上位10出願人
台湾の高等教育機関による特許出願件数は462件で、出願人上位10位について、国立成功大学が32件で第1位、次いで国立清華大学が29件、国立台湾大学が28件、国立陽明交通大学が27件、崑山科技大学が23件、南開科技大学及び国立屏東科技大学がいずれも21件、国立台北科技大学が18件、国立虎尾科技大学が16件、及び台北医学大学が14件となった(表1参照)。
(4)研究機関及び国営事業による特許出願人
台湾の研究機関による特許出願件数は99件で、出願人上位3位について、工業技術研究院(ITRI)が42件、塑膠工業技術発展中心(PIDC)及び資訊工業策進会(III)がいずれも7件、精密機械研究発展中心(PMC)が6件となった(表2参照)。台湾の国営事業による特許出願件数は26件で、台湾銀行が9件で最多となった。

3. 外国人による専利出願概況
(1) 特許出願人の国籍分析
外国人出願人による特許出願件数は7,882件で、出願件数上位5か国(地域)について、日本が出願件数3,058件で1位、次いで米国の1,724件、中国の898件、韓国の872件及びドイツの252件となった(図3参照)。そのうち、韓国の件数が徐々に増加してきており、台湾の専利ポートフォリオを益々重視しているのがわかる。
(2) 特許出願件数上位10出願人
外国人出願人による特許出願上位10位については、米国のアプライド・マテリアルズ(Applied Materials)が出願件数254件で1位に返り咲き、その他は順に、韓国のサムスン電子(SAMSUNG)が222件、米国のクアルコム(Qualcomm)が202件、韓国の韓領及び日本の東京エレクトロンが175件、日本の日東電工が101件、日本の富士フイルムが91件、オランダのASMLが90件、日本のキオクシア(KIOXIA)が83件、日本のレゾナック(RESONAC)が71件となった(図4参照)。そのうち、アプライド・マテリアルズ及び東京エレクトロンの件数はいずれも過去最高を記録した。
(3) 意匠出願人の国籍分析
外国人出願人による意匠出願件数は1,059件で、出願件数上位5か国(地域)については、日本の出願件数221件が最も多く、次いで米国の220件、中国の210件、ドイツの83件、スイスの76件となった(図3参照)。米国の出願件数は日本と肩を並べており、中国がその後を追いかけている。
(4) 意匠出願件数上位5出願人
意匠出願件数上位5位の外国人出願人については、米国のアップルが50件で最も多く、次いで中国の北京石頭世紀科技(Roborock)及びドイツのBMWがいずれも40件、中国の明門幼童用品が27件、米国のFord Global Technologiesが25件であった(図5参照)。アップルは再び1位となり、意匠で新製品を保護するという戦略を示した。北京石頭世紀科技の件数は過去最高に達した。

4. 商標登録出願概況
(1) 台湾域内の商標登録出願件数上位10出願人
台湾人による商標登録出願件数は17,962件で、出願件数上位10出願人については、統一企業が236件で1位となり、次いで寶湖宮天地堂が106件、呉若梅が103件、中華電信が84件、国歓企業が78件、莱礼生医が67件、国泰金融控股が60件、国泰人寿保険が55件、研能科技が50件及び遊戯橘子が44件となった(表3参照)。
(2) 台湾人による出願の区分
台湾人による出願件数上位3区分については、順に、第35類(公告、企業経営等)が3,496件、第43類(レストラン、宿泊施設等)が1,629件、第30類(コーヒー・茶及びケーキ等)が1,481件となっており(図7参照)、台湾企業における商標登録出願の多くが、企業経営及び民生消費に関する飲食、宿泊サービスとコーヒー・ケーキ等の商品区分に集中しているのがわかる。
(3) 外国人出願人の国籍分析
外国人による商標登録出願件数は5,342件で、出願件数上位5か国(地域)については、中国が1,472件で最も多く、次いで日本が837件、米国が693件、韓国が540件、香港が317件であった(図6参照)。米国以外のその他の4か国(地域)の出願件数は前年同期比15%~47%増となった。
(4) 台湾域外の商標登録出願件数上位10出願人
台湾域外の商標登録出願件数上位10出願人については、香港の図芸数碼が50件で1位となり、次いで中国の北京石頭世紀科技が44件、ドイツの百靈佳殷格翰(ドイツ語:Boehringer-Ingelheim)が39件、ケイマン諸島のテンセント(Tencent)が37件、日本の静鉄ストア(SHIZUTETSU STORE)が34件、シンガポールの星獅地産(Frasers Property)及び中国の北京京東数智工業科技がいずれも32件、フランスのL’OREALが28件、韓国のLG生活健康及び韓購(KOREA SHOP CO., LTD.)がいずれも24件となった(表4参照)。
(5) 外国人による出願の区分
外国人による出願件数上位3区分については、第9類(コンピュータ及びテクノロジー製品等)が985件、第35類(広告、企業経営等)が589件、第3類(化粧品、洗浄剤等)が579件となった(図8参照)。台湾における外国人による商標登録保護は、第9類のコンピュータ及びテクノロジー製品が中心となった。
(6) 産業別分析
台湾が受理した商標出願において、「農業食材」が5,844件で各産業のトップとなり、次いで「健康医療事務」が4,810件、「商業金融」が4,628件となった(図9参照)。
上位3位の産業における商標登録出願についてみると、台湾人出願人は「農業食材」産業の4,714件に集中しており(図10参照)、主にレストラン及び宿泊施設の商標件数が比較的多かった。外国人出願人では「技術研究」産業が1,514件で最多であった(図11参照)。このほか、台湾人出願人は「健康医療事務」で前年同期比2%増、外国人出願人は「農業食材」で前年同期比22%増となり、共にプラス成長した。

注:上述の統計データにおいては、その出願人及び国籍ランキングは出願の「第一出願人」を計算の基礎とする。

2024年第3四半期の統計は智慧局サイト「季統計」に掲載されているので、ご参照いただきたい(https://www.tipo.gov.tw/tw/lp-167-1.html)。

※2024年第3四半期の知的財産権趨勢図表は、上記リンク先の智慧局サイトの「檔案下載(ファイルダウンロード)を参照。(中国語:智慧局113年第3季智慧財産權趨勢)

(2024.11.08 智慧局ニュース全訳)
1-3 智慧局が改訂版「商標法逐条解説」(2024年10月版)を発表
www.tipo.gov.tw/tw/cp-85-982447-3c30e-1.html
商標法一部条文が2023年5月24日に改正公布され、2024年5月1日から施行されたことに対応し、関連する「商標法施行細則」及び「商標代理人登録及び管理弁法」も同時に改訂されたこと、また、直近3年の新しく発表された「誤認混同のおそれの審査基準」、「識別性審査基準」、「不専用の声明の審査基準」、「証明標章、団体標章及び団体商標の審査基準」等の審査基準の改訂ポイントを参酌し、参考のため、本局は「商標法逐条解説」の改訂版を編集した。今回は、一部の司法実務の見解の変更に合わせて改訂し、逐条解説の完備性のため参考価値のある司法判決及び審査実務の見解を抜粋した。各界の皆様に大いにご参照・ご活用いただきたい。

(2024.11.11 智慧局ニュース全訳)
1-4 各界の参考のため「専利年金マニュアル」を作成
www.tipo.gov.tw/tw/cp-85-982449-56ba7-1.html
民衆が専利権の維持の仕方についてより深く理解できるよう、本局は専利年金の納付時期、金額及び納付方法等に関して注目される問題に対処するため、「専利年金マニュアル」を特別に作成した。内容は分かりやすく、関連する操作も視覚的なイメージで補足しており、専利権者の役に立つよう期待している。

(2024.11.12 智慧局ニュース全訳)
1-5 明細書の段落番号の正確性を強化するため、2025年1月から規則に適合しない案件はファイル変換が中断される これに対する準備として、「明細書段落番号」のチェックとリマインド機能を新設した電子出願新システム2.6.2の改訂版を18日から提供するので、ダウンロード及びインストールしてご利用いただきたい
www.tipo.gov.tw/tw/cp-85-985604-ee7e7-1.html
明細書のXMLとPDFの段落番号を一致させるため、来年(2025年)1月から、変換ツール(Html2Pdf)で明細書のファイル変換をする際に明細書の「段落番号」が記載規則に適合しているかもチェックされ、適合していない場合にはファイル変換が中断されるようになる。
ユーザーの対応準備に役立つよう、本局は2.6.2改訂版プログラムを提供する。プログラム更新後には、明細書のファイル変換のチェック時に「段落番号」が記載規則に従っていない場合、エラーメッセージが提示されるが、ファイル変換は続行することができる。しかし、2025年1月以降は、ファイル変換が中断される。関連機能の詳しい更新内容については、上記智慧局ウェブサイトの「檔案下載(ファイルダウンロード)」の「2.更新内容」(中国語ワードファイル)を参照のこと。
プログラム更新のため、新電子出願システム(HTML2PDF/WORDアドイン及びE-SET)のユーザーは、2024年11月18日より、HTML2PDFとE-SETプログラムを開いて手動で更新作業を始動するか、知的財産権e網通にアクセス ([01案件申請(出願案件)]>>[下載新電子申請系統(新電子出願システムのダウンロード)])して、「HTML2PDF/WORD增益集 2.6.2版」と「E-SET 2.6.2版」をダウンロードすること。

(2024.11.12 智慧局ニュース全訳)
1-6 2024年第3四半期の各国における標準必須特許(SEP)に関する政策動向
www.tipo.gov.tw/tw/cp-85-985607-1f5b9-1.html
世界で標準必須特許(Standard Essential Patent, SEP)に関する議題が日増しに注目を集めている中、各国における政策動向も変化し続けている。智慧局は、欧州連合、世界知的所有権機関(WIPO)、英国、米国のSEPに関する事件と政策動向を引き続き追跡しており、インターネットに公開されたSEP関連ニュースを収集して分析整理し、SEPの動向調査報告書を完成させた。産業界がSEPの議題についてより一層理解し、主要マーケットでの専利ポートフォリオ展開の戦略を把握するのに役立つものとなることを期待する。
英国知的財産庁(UKIPO)は2024年7月22日、標準必須特許(SEP)の総合的な情報を整理し提供するためのワンストップ型標準必須特許リソースセンター(以下「リソースセンター」という。)を開設した。UKIPOがこのセンターを設立した目的は企業支援であり、特に、中小企業が標準必須特許のエコシステム及び公正、合理的かつ非差別的な(FRAND)使用許諾についてより理解を深め、価格と必要性の面での透明性を高め、紛争解決(仲裁及び調停を含む)の効率を高めることである。
本報告ではリソースセンターとその提供する情報を紹介し、読者がリソースセンターについての初歩的な認識を得て、関連する問題に直面した際に迅速に関連リソースを取得して参考にできるようにするものである。
リソースセンターが提供する情報は大きく4つの部分に分けられており、各部分には、標準必須特許の議題に直面した際に遭遇するであろう各種問題、関連用語、及び対処方法の手引きが記載されている。第一部では、標準必須特許が標準を開発する際に遵守すべき標準化団体(Standard Development Organization, SDO)の知的財産権政策を紹介している。第二部では、標準必須特許の特許権が取得された後に使用許諾する際に注意すべき原則を紹介している。第三部では、標準必須特許の使用許諾を検討する過程において紛争が発生した場合に求めることができる解決策と救済策について探る。第四部は、英国の標準必須特許の判例、語彙リストと国外の標準必須特許情報リンクを含む追加資料である。各部分の説明により、企業が、標準必須特許のエコシステムの各側面と相互作用する可能性がある点や標準必須特許関連の問題を更に自信を持って処理する方法を理解するのに役立つことを望む。
英国のリソースセンターの開設は、企業に重要な指針を提供し、透明性の向上と技術イノベーションの増進に有益なものである。国際司法面と今後の立法面への具体的な影響は今なお観察中であるが、英国政府による標準必須特許への対応として重要なステップである。今後起こり得る立法の変化に対応するため、引き続き当該政府の政策動向を追跡していく。

本報告の趣旨は、世界のSEPに関する政策動向の最新情報を提供することであり、各界多いに参考にしていただきたい。本稿に関する問い合わせやより詳しい情報については以下に連絡いただきたい。

担当:専利審査二組通訊審査科 徐雨弘科長
Tel:(02)2376-7216
E-mail:gogo20378@tipo.gov.tw

*「2024年第3四半期の標準必須特許の動向調査報告書(中国語)」は上記URLの「檔案下載(ファイルダウンロード)」からダウンロード可能。

2.その他一般

(2024.11.02 経済日報第A4面全訳)
2-1 AI高性能計算 コア技術にリスト入り
引き続き国家コア技術の営業秘密保護を強化するため、国家科学及び技術委員会(国科会:NSTC)は昨日(1日)、第二弾国家コア技術について、10の技術項目を新設する予定であると予告した。最も注目されているのがAI高性能計算(AI high-performance computing、AI HPC)のリスト入りで、範囲は宇宙、量子技術、半導体及びエネルギー分野に及ぶ。
国科会は、昨年末に発表した22項目のコア技術に続き、昨日は「国家コア技術項目及びその技術主務官庁」の改訂草案を予告しており、年末までに国家コア技術審議会を開催し技術項目の新設の認定を行って行政院へ送り、公告されると述べた。
国科会は、新設する10項目が、「輸送可能な小型衛星の軌道投入ローンチ・ヴィークル推進システム設計と製造技術」、「輸送可能な小型衛星の軌道投入ローンチ・ヴィークル飛行姿勢判定と制御技術」、「量子ビット設計と製造工程技術」、「低温半導体チップ回路設計と製造工程」、「ミリ波窒化ガリウム(GaN)パワーアンプモノリシックマイクロ波集積回路 (MMIC)のチップ設計技術」、「高周波パワーアンプ用窒化ガリウム(GaN)半導体製造技術」、「高電圧パワーデバイス用SiC(シリコンカーバイド)半導体製造技術」、「AIコンピューティングの高性能チップ設計技術」、「広帯域高密度チップレットインターコネクト回路設計技術」、「二次電池セル-高エネルギー密度長寿命型単セル設計、化学合成、製造技術」であることを明らかにした。
国科会は、いわゆるコア技術の定義とは、外国又は域外のライバル勢力に流入した場合に国家の安全、産業競争力又は経済発展に甚大な被害を与え、かつ、以下の条件のいずれかに当てはまるものであると説明した。一つ目の条件は、国際公約、国防の必要性又は国家コア基礎施設(インフラ)のセキュリティ保護への配慮に基づくものであることであり、二つ目の条件は、台湾にテクノロジー・リーダーシップの誕生を促進させる、又は重要産業の競争力を大幅に向上させることができることである。
国科会は、行政院が2023年12月5日に国家防衛テクノロジー、宇宙、農業、半導体、情報セキュリティ等の技術分野を含む第一弾の22項目の技術をすでに発表しているところ、今回10項目を追加で新設し合計32項目となっており、グローバル産業の動向と域内のニーズに適合するよう、国家の重要技術を保護していくと述べた。
国科会はさらに、次の点にも言及した。法令によれば、国家コア技術の経済スパイ罪を犯した場合、違反者は5年から12年の有期懲役に処せられ、500万台湾元(2,380万円)から1億台湾元(約4.77億円)の罰金が併科される可能性があり、国家コア技術の営業秘密の域外使用罪を犯した場合は、違反者は3年から10年の有期懲役に処せられ、500万台湾元(2,380万円)から5,000万台湾元(約2億3,870万円)の罰金が併科される可能性があり、未遂行為も同様に処せられる。
国科会は、今回の改訂内容が公益ニーズの保護に必要であることを考慮し、迅速に実行する必要がある点、台湾の重要技術の営業秘密保護を迅速に強化するため、14日に予告し、予告期間を11月15日までとする点について、強調した。

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