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知財ニュース261号

台湾知的財産権ニュース(No.261)

発行:特許庁委託(公財)交流協会
台湾知的財産権ニュース
(No.261)
発行年月日:2017年12月19日発行

主要ニュース目次

1. 智慧局ニュース
(2017年11月28日 智慧局ニュース全訳)
1-1 「東南アジア知的財産シンポジウム」を開催
(2017年11月30日 智慧局ニュース全訳)
1-2 2017年台韓審査官交流が無事終了
(2017年11月30日 智慧局ニュース全訳)
1-3 意匠の「国際意匠分類(第11版)」、2018年1月1日より実施予定の公告
(2017年12月1日 智慧局ニュース全訳)
1-4 2017年日台審判官交流
(2017年12月2日 智慧局ニュース全訳)
1-5 「台英間の特許手続上の微生物寄託分野における相互協力に関する覚書」を締結
(2017年12月4日 智慧局ニュース全訳)
1-6 「台英特許手続上の微生物寄託分野における相互協力」が正式に実施開始
(2017年12月6日 智慧局ニュース全訳)
1-7 専利法一部条文改正草案公聴会を12月21日に開催
2. 知的財産権紛争
(2017年12月2日 聯合報第A13面要訳)
2-1 中国海信(ハイセンス)がシャープを権利侵害で提訴
3. その他一般
(2017年12月7日 経済日報第A12面全訳)
3-1 両岸商標フォーラム 中国側官僚が訪台

1. 智慧局ニュース

(2017.11 .28 智慧局ニュース全訳)
1-1 「東南アジア知的財産シンポジウム」を開催
近年、東南アジア新興市場の急速な躍進により、知的財産権は企業経営における成果に付加価値を与える重要な役割を果たしている。しかし、東南アジア各国で使用する言語が異なり、知財法制上も完全に同じではないことから、南に進出する企業にとって、各国の知財法令及び制度の理解はより困難で、如何にして適切な保護を得るかは確かに複雑である。
台湾の産・官・学界人が東南アジアの知財発展について理解を深めるため、智慧局は11月28日に「東南アジア知的財産シンポジウム」を開催した。フィリピン知的財産庁副長官、ベトナム国家知的財産庁専利一組組長、マレーシア知的財産公社企画&商業発展事務組組長、タイ知的財産局国際協力組組長及びインドネシア知的財産総局紛争予防及び解決科科長を台湾に招聘し、東南アジアの知財法制、出願実務及び法執行等の保護議題について情報共有と交流を行った。
今回のシンポジウムでは、台湾の関連学術部署、政府機関、産業界及び専利・商標代理業界等220名以上が参加し、東南アジア各国からの知的財産庁の専門家らと十分な意見交換及び経験交流が行われ、会場は活気に満ち溢れた。今回のシンポジウムは、台湾の産・官・学・研究者らの東南アジア各国における知財保護の状況理解の深化の一助となり、台湾企業の東南アジア地区での経済・貿易及び投資計画に役立つものとなる。

(2017.11 .30 智慧局ニュース全訳)
1-2 2017年台韓審査官交流が無事終了
2017年11月20日~24日、韓国特許庁の2名の専利審査官が台湾智慧局を訪問し、5日間にわたる専利審査官交流が行われた。今回の交流活動では主に双方の専利審査官が両国で出願された専利出願を抽出し、それらの両庁における先行技術調査(検索)、審査過程と審査結果などの実質的審査内容について討論し、専利の先行技術調査(検索)及び審査実務の心得について互いに情報交換を行った。特に、今回は主に進歩性の審査と関連する専利制度に関して深く討議が行われた。交流期間中、本局は審査案件に対して韓国側と情報共有を行ったほか、財団法人専利検索センター、智慧財産法院と故宮博物院の訪問に同行した。また、双方は今回の交流活動は審査実務の相互理解に非常に有益で、双方の討論の結果が今後の専利審査業務に非常に参考になると認識した。

(2017.11.30 智慧局ニュース全訳)
1-3 意匠の「国際意匠分類(第11版)」、2018年1月1日より実施予定の公告
本局が編纂した意匠の「国際意匠分類(第11版)」中英対照表がすでに完成し、2018年1月1日から意匠出願に第11版の分類規則が適用される予定である。ご自由にダウンロードの上、参考利用していただきたい。

詳細については、下記智慧局のリンク先のPDFファイルを参照。
www.tipo.gov.tw/public/Attachment/711301730564.pdf
國際工業設計分類表(第11版)

(2017.12.01 智慧局ニュース全訳)
1-4 2017年日台審判官交流
今年度の日台専利・商標審判官交流が11月14日~16日、智慧局にて開催された。今回は日本特許庁(JPO)から特許審判官2名、商標審判官2名が来台し3日間の交流が無事に終了した。
双方は、専利・商標争議案件の審判制度について交流と情報共有を行った。日本側からは、無効審判における口頭審理の実施手続き及び異議申立制度の審判実務について経験共有がなされ、台湾側からは専利侵害の判断要点及び最新の専利審査基準の紹介と事例を用いての交流が行われた。商標については、審判制度の品質管理と関心事項について討論が進められた。今回の交流は双方とも日台専利・商標の審査実務について互いに理解を深めることができ、今後の審判実務にも大きく役立つものとなった。

(2017.12 .02 智慧局ニュース全訳)
1-5 「台英間の特許手続上の微生物寄託分野における相互協力に関する覚書」を締結
経済部智慧局(以下「智慧局」と略称)の洪淑敏・局長は2017年11月29日に欧州を訪問し、英国特許庁のTim Moss長官と「台英特許手続上の微生物寄託分野における相互協力に関する覚書」を締結したほか、両庁トップ会議を開いた。双方が注目するインターネット上の著作権侵害撲滅措置、専利審査の品質の向上、専利出願の電子化、英国のEU離脱が知的財産権に与える影響等について意見交換を行った。また双方は、今後もウェブ会議で中小企業への知的財産支援措置等の議題を討論していくことに同意した。
洪・局長の今回の欧州訪問の主な目的は、英国特許庁のTim Moss長官と「台英特許手続上の微生物寄託分野における相互協力に関する覚書」を締結することにあり、台湾のバイオメディカル産業推進の重要政策に合わせ、智慧局はこれまで積極的に各国と微生物寄託の協力について推進してきた。また、英国人が台湾に特許出願する多くはバイオメディカル分野であり、年々増加傾向にある。そのため、智慧局は積極的に英国特許庁とこの協力についてコンタクトを取り、長年努力を重ねてきた。2015年の日台微生物の寄託分野における協力計画の実施後、2017年12月1日、英国ロンドンにおいて「特許手続上の微生物寄託分野における相互協力に関する覚書」を正式に締結し、同日より実施となり、台湾と外国で相互承認される寄託先の選択肢がまた拡大した。
本計画は台英両国の専利出願人に寄託手続の簡素化をもたらし、国際寄託の煩わしさを取除き、重複寄託の費用削減効果をもたらし、さらには台英両国におけるバイオ、医薬、食品関連産業の専利ポートフォリオを強化させるものとなる。

(2017.12.04 智慧局ニュース全訳)
1-6 「台英特許手続上の微生物寄託分野における相互協力」が正式に実施開始
台湾の特許出願人の多元化した国際特許ポートフォリオの展開に対応し、台湾と国際間における寄託協力のネットワーク拡大のため、智慧局は英国特許庁(UKIPO)と複数回にわたる協議を経て、ついに今年(2017年)12月1日、双方の長官が「台英特許手続上の微生物寄託分野における相互協力」覚書に署名し、同日から正式に相互承認が実施されることとなった。この協議は2015年の日台微生物寄託に関する相互承認に続く、特許協力における大きな発展の一つである。
台英双方の協議のもと、台湾の出願人は台湾の食品工業発展研究所、または英国内の寄託機関に寄託し、台湾または英国の特許庁へ当該寄託証明書類を提出するだけで、双方いずれにおいても寄託の事実について承認されることとなり、重複して寄託する必要はなくなる。また、グローバルな特許出願を必要とする台湾メーカーまたは研究機関は、台湾と相互承認している日本の国際寄託機関に寄託できるだけでなく、これからは英国の国際寄託機関に寄託するという選択もすることができる。
本協議は、台湾人に寄託機関の選択肢を広げただけでなく、同時に生物材料の輸入または輸出における国内外の煩雑な手続き、及び輸送過程にその微生物が汚染されるかもしれないというリスクも避けることができ、台湾内のバイオテクノロジー、医薬及び食品関連の産学界の特許ポートフォリオ展開の一助となり、英国または欧州近隣国家の台湾での特許出願と投資意欲の上昇をもたらすことができるものとなる。
詳細な内容は、次のリンク先の「台英特許手続上の微生物寄託分野における相互協力作業要点」及び「台英特許手続上の微生物寄託分野における相互協力についてのQ&A」を参照。
www.tipo.gov.tw/ct.asp?xItem=650000&ctNode=7127&mp=1

(2017.12.06 智慧局ニュース全訳)
1-7 専利法一部条文改正草案公聴会を12月21日に開催
智慧局は専利に関する法改正議題を棚卸しし、今年の業務座談会で各界からの意見を聴取した後、具体的な法改正の方向性について合意を得た議題について法改正条文を起草した。これに伴い以下のとおり公聴会を開催する。
時間:2017年12月21日(木)9:00~
場所:智慧局19F会議室
議長:洪淑敏・局長
改正のポイントは以下のとおり。
1. 国際優先権を主張できる期間を12ヶ月から最大14ヶ月に延長。
2. 登録査定後の分割の適用緩和。特許、実用新案及び意匠を含み、且つ初審及び再審査のいずれも適用可とし、分割出願期限を1ヶ月から3ヶ月に改める。
3. 特許出願の実体審査請求について、3年の期限満了後2ヶ月以内に請求権を回復できる旨を新設。
4. 専利出願の公開又は公告後の合理的な使用形態に、複製、公開伝送及び翻訳を含む旨を新設。
5. 意匠権存続期間を12年から15年に延長。
6. 専利権の実施、専利価値の増進の奨励のため、開放特許制度を導入し特許の活性化を促進。
7. 専利包袋の保存年限を永久保存から分類ごとに定期保存に改正。
8. 実用新案の訂正制度の整備のため、実用新案の訂正請求の時期は、無効審判請求、実用新案技術報告書の申請、及び民事訴訟に係属する時とし、実体審査とする旨を明文化し、実用新案の独立しての訂正請求は削除。
9. 無効審判請求人が理由又は証拠の補充が期限を過ぎた場合の法的効果、及び無効審判審理期間、専利権者による訂正請求の制限について明文化。
10. その他の法制度事項の整備。
法改正の詳細及び条文の新旧対照表については以下のリンク先のファイルを参照(中国語)。
www.tipo.gov.tw/ct.asp?xItem=650793&ctNode=7127&mp=1

2. 知的財産権紛争

(2017.12 .02 聨合報第A13面要訳)
2-1 中国海信(ハイセンス)がシャープを権利侵害で提訴
中国メディアによると、中国家電大手のハイセンスは、鴻海傘下のシャープが中国国内において十数モデルのテレビの特許を侵害しているとして北京と青島の地方裁判所に提訴した。シャープが権利侵害したとされる商品は中国の30余りの省・市で販売されており、ハイセンス側は関連商品の製造・販売の停止及び権利侵害商品の廃棄を求めている。
報道によると、シャープが権利侵害しているとされる特許は、「バックライト制御方法・装置とLEDテレビ」と「バックライト駆動回路とテレビ」の2つで、これらの特許は有効期限内でもある。
ハイセンスとシャープの権利侵害の争いは、これが初めてではなく、今年6月にシャープはハイセンスに対し、シャープのテレビブランドの使用停止並びに少なくとも1億米ドル(約113億円)の損害賠償請求を米国カリフォルニア州裁判所に提訴している。また、今年8月末には、シャープは米国国際貿易委員会(ITC)に対しハイセンスグループの特許権侵害行為の有無の調査要求とITCには米国特許を損害する商品の輸入を禁止する権利があると唱えている。

3. その他一般

(2017.12.07 経済日報第A12面全訳)
3-1 両岸商標フォーラム 中国側官僚が訪台
「両岸商標フォーラム」が今日(6日)、新北市で開催され、中国国家工商行政管理総局(SAIC)の劉俊臣・副局長が昨日(5日)台湾入りした。しかし、消息筋によると、中国側は蔡政権の官僚との同席は望まないと表明しており、両岸官僚はフォーラムで交流することはない。
「両岸商標フォーラム」は両岸の商標事務交流について年一回開催される会議であり、台湾側は海峡両岸商務協調会が主催し、中国側は中華商標協会が主催し、両岸持ち回りで交互に開催されており、12回目となる今年は新北市の板橋にて開催された。
「両岸商標フォーラム」は民間主催ではあるものの、従来、両岸の高官たちがこの場で交流をしてきた。例えば、王美花・経済部次長が過去に智慧局局長を務めていた時には、2011年~2015年の連続5年参加しており、前工商総局の付双建・副局長及び現任の劉俊臣・副局長とも何度もフォーラムに参加してきた。
去年から両岸関係が急速に冷え込んだことから、智慧局の官僚は去年12月に福建省平潭で開催された第11回フォーラムには出席せず、国民党の詹春柏・前栄誉副主席が商務協調会名誉会長の名義で団員を引き連れ参加した。
劉俊臣・副局長は工商総局で台湾向けの業務を担当しており、2015年には団員を引率し「両岸商標フォーラム」に参加したことがある。今年のフォーラムも劉副局長が率いるものの、自身が次官級高官であることから、この時期に台湾側の高官と交流することには敏感になっている。消息筋によると、中国側からは智慧局の洪淑敏・局長等の官僚は会場現場に現れてはならず、フォーラムもメディア取材を受け付けないクローズド・ミーティングにすること等の要求がなされたと言う。
智慧局は、当該フォーラムは民間交流に属するもので、洪局長は出席せず、また他に局員も派遣しないと表明した。
統計によると、中国中央政府は去年から、5名の次官級高官が訪台している。蔡政権はすでに早くから劉俊臣・副局長の「入台証」を発行済みであったが、同氏の「大陸居民往来台湾通行証(中国人が台湾訪問する際に使われるパスポートに代わるもの)」が、訪台の2、3日前になって取得できたことから、北京当局が次官級以上の高官の訪台に非常に慎重になっていることがうかがわれ、劉俊臣・副局長は昨日(5日)の昼に無事訪台することができた。
なお、9月に成都で開催された「両岸専利フォーラム」には、智慧局から鮑娟・副局長が団員を率いて参加し、当時の中国側高官は、中国国家知識産権局(SIPO)の徐聰・専利局副局長であった。
中国側高官が訪台したにも係わらず蔡政権官僚との会見を避けたことについて、行政院大陸委員会は以下のように述べた。両岸では各種交流が進められており、公権力に係わる事項については、官僚パイプを通して進めてこそ民衆の権益を確実に保障することができる。民間団体であっても台湾で開催される両岸交流活動について、対等・尊厳の前提のもと、関連スケジュールの調整等に注意しなければならない。

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