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台湾知的財産権ニュース(No.241)

発行:特許庁委託(公財)交流協会
台湾知的財産権ニュース
(No.241)
発行年月日:2016年9月30日発行
主要ニュース目次

1. 智慧局ニュース
(2016年9月14日 智慧局ニュース全訳)
1-1 スコットランドウイスキーの産地証明標章が登録完了
(2016年9月19日 智慧局ニュース全訳)
1-2 直近5年の著名商標リスト及び事例集
(2016年9月22日 智慧局ニュース全訳)
1-3 「2016台北国際発明展&テクノマート見本市」開催前記者会見
(2016年9月22日 智慧局ニュース全訳)
1-4 「2016台湾・EU営業秘密セミナー」無事終了

2. 知的財産権紛争
(2016年8月25日 聯合報第B3面、判決文書の要訳)
2-1 桃城茶様子ホテルの商標案件:智慧局と裁判所で異なる見解

3. 模倣品関連
(2016年9月15日 中国時報第B2面台中市新聞要訳)
3-1 ブランドぬいぐるみの模倣品を販売していた男を摘発

1. 智慧局ニュース

(2016.09 .14 智慧局ニュース全訳)
1-1 スコットランドウイスキーの産地証明標章が登録完了
消費者が更に安心して特定の品質・名声のある商品を購入できるよう長年、智慧局は産地証明標章と産地団体商標の登録保護制度を推進してきたが、「蘇格蘭威士忌(スコットランドウイスキー)」及び「Scotch Whisky」産地証明標章も2016年8月に登録許可がおりた。
著名な地理区域名称は、往々にして同時に当該地理区域の商品が特定の品質、名声、特性を具えることを表しており、如何にして当該地理的名称を有効的に保護するかは、これまでずっと国際的に重要な議題であった。台湾が世界貿易機関(WTO)に加入した後、地理的表示の義務の保護を強化するため、TRIPs関連の規定を参照し、2003年、商標法に産地証明標章及び産地団体商標の登録申請の法的根拠となる規定を新設した。
これまでに、51件の産地証明標章及び45件の産地団体商標が登録され、「池上米」、「阿里山高山茶」、「大甲芋頭」、「麻豆文旦」等の台湾の産地名称に属するものは62件で、「インドダージリン紅茶」、「日本琉球泡盛酒」等の外部の産地名称に属するものは34件となっている。そして「蘇格蘭威士忌」及び「Scotch Whisky」の産地証明標章の登録申請のきっかけは2015年11月であり、英国スコットランドウイスキー協会(SWA)が当該2標章の登録実現の可能性について積極的に智慧局と意見交換し、双方は台湾での登録保護申請のコンセンサスに達した。当協会は同年12月24日に申請を提出し、「蘇格蘭威士忌」及び「Scotch Whisky」は2016年8月16日に産地証明標章として登録公告された。この標章により、スコットランドで蒸留及び熟成させたウイスキーであって、英国及びEUのスコットランドウイスキー関連規定に適合していることが証明される。
産地標章保護制度の推進は、産地標章商品の産出価値を生み出し、農漁民が従事する関連産業の収益を増加させ、また農漁村関係の人材を呼び戻す等の効果をもたらすものであり、消費者に対しても商品の生産地と品質の正確な情報を提供することができる。台湾内の地域的特色のある地理的名称は、産地証明標章又は産地団体標章の登録申請を通すことで、商標法の保護を得ることができ、さらには台湾の農業・漁業・牧場の地方産業を引き続き発展させることができると智慧局は呼びかけている。

(2016.09.19 智慧局ニュース全訳)
1-2 直近5年の著名商標リスト及び事例集
  台湾の商標法は登録による保護を原則とし、特に著名商標の保護を強化することで、市場取引と公正な競争秩序を維持している。台湾では複数の経路を通して著名商標の認定及び保護が行われており、智慧局は2008年に外部委託して約5年(2004年7月~2009年6月)間に、各審級の裁判所、公平交易委員会(「公正取引委員会」に相当)、財団法人台湾ネット情報センター及び智慧局において著名商標と認定された事例を収集して、事例集を作成した。また, 執行機関、企業、学術機関及びその他関連機関の参考となるよう、2010年から毎年、著名商標と認定された事例を整理してきた。今年すでに2011年7月~2016年6月までの著名商標リスト及び案件集を完成させたので、各界の皆様にご利用いただきたい。
  司法実務において他人の著名商標を類似しない商品又は役務に使用すること、又は会社名称或いは営利事業名称が他人の著名商標と衝突し、商標法第70条第1号及び第2号の規定に違反し、登録されている著名商標権の侵害紛争が発生することがよくある。民衆が法に触れることのないよう、会社あるいは営利事業登記を申請する前に、著名登録商標の文字と同一又は類似とならないよう、本著名商標集をあらかじめ照会しておくことを民衆に提案する。さもなければ、権利侵害紛争により訴訟になってしまう可能性がある。この様な状況において、権利者は裁判所に会社又は商業名称の改名を命じるよう求めることができる他、民事損害賠償も請求することができる。
  最後に、会社法第10条第3号及び商業登記法第29条第1項第5号の規定により、裁判所の判決が確定し、会社又は商人は確定判決後6ヶ月以内に会社名称、商業名称の変更を登記せず、会社又は商人の所在地の主務機関が期限内に処理するよう命じても処理しなかった場合、その登記が取り消され得ることについても併せて注意すべきである。
直近5年の著名商標リスト及び案件集は以下のリンク先よりダウンロード可能:
www.tipo.gov.tw/lp.asp?CtNode=7746&CtUnit=3810&BaseDSD=7&mp=1

(2016.09.22 智慧局ニュース全訳)
1-3 「2016台北国際発明展&テクノマート見本市」開催前記者会見
 第12回目となる「2016台北国際発明展&テクノマート見本市」(2016 Taipei International Invention show and Technomart)が、2016年9月29日~10月1日まで台北世界貿易センター1館で開催される。今年は、米国、タイ、韓国、ポーランド等合計21カ国から1,000ブース近くが出展し、1,300項目以上の特許技術作品が展示され、3日間の展示期間中に台湾内外から7万人近くのバイヤー及び一般人が参観する見込みで、出展内容に期待が高まっている。
 数多くの創意溢れる発明品をいち早くお披露目するため、本日(22日)午前、展示会開催前の記者会見が開催され、以下の様なものが照会された。
【発電エアロバイク】健康とグリーンエネルギー、エコを結合させ、家でエアロバイクを漕ぐだけで発電可能
【新世代消火器】消火器内の薬剤粉の容量がはっきりと見え、さらに安全になった消火器本体の新発明
【手話翻訳システム】手話が分からなくてもテクノロジーにより翻訳
【活動検知マットによる監視システム】インテリジェンス・テクノロジーによる新発明であり、クラウドとつながり面白いインタラクティブを作り出すインテリジェンス装置
期間中、会場では更に多くの各種イノベーション及び実用的な展示品のお宝が来場者を待っている。
 「2016台北国際発明展&テクノマート見本市」は、主に「発明コンテストエリア」と「テクノマートエリア」の2つのエリアに分けられる。
 「発明コンテストエリア」では、今年は台湾内外から850件以上の特許作品が発明コンテストに参加しており、9月30日に授賞式が開催され、INST(台北発明展)の最高の栄誉となるプラチナ賞、金、銀、銅賞の発表と受賞発明者への表彰が行われる。「智慧局発明イノベーション館」では、2014年と2015年に海外の著名な国際発明展に出展し金賞を受賞した作品40件が展示され、各産業の研究開発イノベーションの製品及び技術を体現するイノベーションチーム・企業9社を招聘し、更なる取引機会を創出する予定である。
 「テクノマートエリア」には、経済部、国防部、教育部、科技部、農業委員会に所属する研究機関及び台湾内外の産学研究機関のほか、第二期エネルギー国家型テクノロジー計画、中国石油会社等、合わせて15の専門館が設けられ、174の機関により532項目の特許技術が展示される。テクノマート・マッチングサービスエリアでは、今年は新たに科技部、農業委員会、教育部、台中市等の計10機関が専門員を常駐させ、豊富な指導リソースが提供される見込み。政府による指導リソースを一度に理解したい発明者は、この機会を逃さず会場にて相談していただきたい。
 「2016台北国際発明展&テクノマート見本市」に関するより詳しい情報については、下記サイトを参照のこと。
・台北国際発明展&テクノマート見本市公式サイト:
www.inventaipei.com.tw/
・台北発明展Facebook:www.facebook.com/INST.Taipei

(2016.09 .22 智慧局ニュース全訳)
1-4 「2016台湾・EU営業秘密セミナー」無事終了
経済部智慧財産局、欧州経済貿易弁事処(EETO)、EU在台ビジネス&法規協力計画(EBRC)は9月21日、「2016台湾・欧州営業秘密セミナー」を共同開催した。EC委員会のJorg WEBERNDORFER、デンマーク主任検察官Jan ØSTERGAARD、英国特許庁のElizabeth JONES等の専門家を招聘し、台湾側の裁判官、検察官、警察局・調査局、産業界及び学者専門家等と営業秘密法制度及び実務執行について経験を共有した。台湾・欧州双方の政府機関、法執行人、産業界の代表等250人超が出席し、会場は交流で盛り上がった。
今回のセミナーにおいて、欧州代表は、EU営業秘密保護指令、職員競業禁止内容の有効性、営業秘密の秘密性の認定手法、損害賠償の計算手法、及び訴訟過程における捜索保全などの議題について深く掘り下げた報告を行った。中国の営業秘密保護と執行の議題については、EUから派遣され中国在住のIP専門家が、中国の現況について紹介し、出席者の活発な討論を引き起こした。台湾側も営業秘密法制度及び実務の簡単な紹介のほか、業界代表から営業秘密保護が直面している問題、訴訟実務上の営業秘密要件の認定、損害賠償請求及び訴訟過程における秘密保持問題が報告され、討議された。今回の、台湾・EU双方の営業秘密についての対話交流と経験共有を通し、双方の産業のために更に完備された営業秘密保護が提供されることになるに違いない。
グローバル化の盛んな発展に伴い、クラウド情報、デジタルテクノロジー及び人材の急速な流動などに伴い、営業秘密が侵害されるリスクも高まってきており、企業の研究開発成果の侵害が深刻であるだけでなく、市場の公正競争の秩序に影響が出ている。そこで近年、世界各国において営業秘密保護法制度が変更されており、営業秘密侵害阻止に更なる効果があることが期待される。台湾の産業全体の競争力を強化し、かつ、企業間での秘密漏洩、窃取が企業経営や経済発展に影響することを防止するため、台湾は2013年に営業秘密法を改正して刑事責任を新設し、また域外の不法使用への刑事責任を加重し、司法院、法務部もあわせて関連法律を改正し、法執行による保護を実施するため、すでに営業秘密法制を全面的に完備している。

2. 知的財産権紛争

(2016.08.25 聯合報第B3面、判決文書の要訳)
2-1 桃城茶様子ホテルの商標案件:智慧局と裁判所で異なる見解
嘉義市の承億文旅グループ傘下の「桃城茶様子ホテル」は、茶業者である「台湾茶様子会社」の林という責任者から、自社の登録商標「茶様子」を侵害していると告訴され、検察は承億文旅の戴董事長を商標法違反で起訴した。
嘉義地方裁判所は8月24日、承億社長の戴は台湾茶様子会社の商標を侵害していないと判断、且つ両社が使用している商標は、裁判官及び消費者に混同誤認を引き起こす虞に至らないとし、戴は無罪となった。
台湾茶様子側は、「台湾茶様子」及び「茶様子」の登録商標は、茶葉商品及びレストラン等の役務に使用し、権利期間は2005年から2024年までであるところ、承億文旅は類似商標をホテル及び茶葉などの商品に使用しており、また「桃城茶様子」はかつて商標登録出願で智慧局に拒絶査定されたことがあり、承億が商標権を侵害しているのは明らかであると主張。
これに対し戴は、商標権侵害を否認し、「桃城茶様子ホテル」という名称を職員からの募集で決定した際、台湾茶様子はまだレストランにその商標を用いていなかったと主張。
裁判官は、桃城茶様子が登録出願した商標の字体は楷書で、図案も英文字もないが、台湾茶様子の商標の字体は隷書で、英文字「TEAYOUNG」及び樹葉の図案が枠になっており、両者は完全に同じとは言えない。また承億の商標はホテルに使用しており、商標を使用していた茶葉商品はすでに販売をやめていることから、台湾茶様子が茶葉に商標使用の重点を置いていることとは異なるとし、桃城茶様子ホテルの商標案件は智慧局と地方裁判所で異なる見解となった。

<嘉義地方法院の判決>
嘉義地方法院判決「104年度智易字第13號」 判決日:2016/8/17
判決書検索サイト:http://jirs.judicial.gov.tw/FJUD/FJUDQRY01_1.aspx
裁判類別:刑事 判決字号:104, 智易, 13 裁判案由:違反商標法
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3. 模倣品関連

(2016.09 .15 中国時報第B2面台中市新聞要訳)
3-1 ブランドぬいぐるみの模倣品を販売していた男を摘発
保安警察第二総隊刑事警察大隊は、欧州ブランド「NICI」の羊のぬいぐるみの模倣品を中国から輸入し、南投県の清境農場及び台中市の谷関温泉など3店舗で販売、大小合わせて約1,000個のぬいぐるみを市価の3割程度で販売し、1年間に100万台湾元(約320万円)を越す不法利益を得ていた張という男を摘発し、取調べの後、商標法違反等で書類送検した。

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