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台湾知的財産権ニュース(No.221)

発行:特許庁委託(公財)交流協会
台湾知的財産権ニュース
(No.221)
発行年月日:2015年10月15日・30日合併号発行
主要ニュース目次

1. 智慧局ニュース
(2015年9月24日 智慧局ニュース要約)
1-1 台湾の加速審査に係るPPHとTW-SUPA方案の執行状況及び審査結果について
(2015年10月2日 智慧局ニュース要約)
1-2 第8回両岸專利フォーラム開催
(2015年10月14日 智慧局ニュース要約)
1-3 2015年度日台特許審判官協議開催
(2015年10月20日 智慧局ニュース要約)
1-4 「知財経営定着計画-情報通信産業の專利動向と專利訴訟の分析研究」シンポジウムの受付開始
(2015年10月28日 智慧局ニュース全訳)
1-5 2015年第3四半期の知的財産権趨勢

2. 知的財産権紛争
(2015年9月22日 工商時報第A16面、判決文書の要約)
2-1 「BabyBoss」商標の無効審決取消訴訟、最高行政法院でHugoBossの敗訴確定

3. 模倣品関連
(2015年9月24日 中国時報第B2面要約)
3-1 名車のキーケースの模倣品を販売していた男性を逮捕

4. その他一般
(2015年9月25日 工商時報第A4面要約)
4-1 労働部、「競業避止条項」を明文化したガイドラインを交付予定
(2015年10月2日 工商時報第A5面要約)
4-2 台米TIFA会議、1日に台北で開催 

1.智慧局ニュース

(2015.09.24 智慧局ニュース要約)
1-1 台湾の加速審査に係るPPHとTW-SUPA方案の執行状況及び審査結果について
 企業のグローバルな特許ポートフォリオの展開に協力し、外国の重要な市場の特許を速やかに取得するため、台湾は2011年9月から米国、日本、スペイン及び韓国と続々と「特許ハイウェイ(PPH)」に調印し、2015年7月31日までに計28件の出願が本局の審査結果に基づき、それぞれ米国(22件)、日本(6件)で PPH加速審査を申請している。うち、19件は既に審査が完了しており(米国14件、日本5件)、米国、日本の出願に対する特許査定率はそれぞれ85.7%、60%であった。
 また、出願人の台湾とPPH協力を展開している国家での出願の加速審査を促進するため、智慧局は2012年3月及び2014年1月に新たに「TW-SUPA方案(特許審査ハイウェイ利用支援の加速審査作業方案)」及び、「第一庁としての智慧局主導による加速審査方案」を新設し、これまでにそれぞれ61件、662件の出願が加速審査手続に入っている。現在のところ、両方案においてそれぞれ46件と364件の審査作業が完了し、特許査定率はそれぞれ82.6%、74.5%である。上述した両方案を利用して台湾で先に審査結果が出された特許に対応する外国出願の審査状況を分析した結果、既に46件の審査が完了し(米国12件、日本34件)、米国、日本の対応出願における特許査定率はそれぞれ83.3%、52.9%となった。
 上述したように、PPHの利用の有無に拘らず現在の日台間における特許審査結果の一致性は、米台間に比べると比較的差があるが、その理由としては、日本で審査の際に引用証拠として用いられるものは日本語の先願案件で、台湾の審査官は日本語に精通していないからであると考えられる。しかし、現在の統計資料に使用した日本の対応出願の審査終結率は僅か1割であることから、現行の統計資料のサンプル数が日台の審査結果の一致性の実際の状況を反映するに足りないため、智慧局は今後引き続き追跡及び分析していく予定である。
パワーポイント資料のダウンロード:
我國PPH與TW-SUPA執行現況與審查結果比較.pdf

(2015.10.02 智慧局ニュース要約)
1-2 第8回両岸專利フォーラム開催
 9月22日、23日の両日、両岸の專利業界が注目する一大イベントである「第8回両岸專利フォーラム」が中国広州にて開催され、両岸の專利主務官庁及び業界から200人以上が参加し大盛況となった。
 台湾側からは智慧局の王美花・局長、全国工業総会の蔡練生・秘書長、智慧財産法院の陳忠行・法廷長、それに産官学研究界から専門家など合計43名が参加し、中国側からは中国国家知識産権局の何志敏・副局長、広東省の陳雲賢・副省長、広東省知識産権局の馬憲民・局長らや専門家らが出席した。
 今回のフォーラムのテーマには、「両岸の専利分野における最新の発展」、「専利法制度の発展状況」、「智慧財産法院の専利審理において直面するチャレンジ及び対策法」及び「専利ポートフォリオの戦略と管理の経験シェア」等を含み、経験シェアと交流などが行われ、両岸知財業界の専門家ら10名以上がそれぞれ紹介と交流を行い熱い討論が交わされた。
 「両岸の專利分野における最新の発展」については、両岸の主務官庁の代表がそれぞれ最新情報を紹介し、台湾側の重点には「專利審査期間の大幅な短縮」と「專利の質の更なる向上」などが含まれた。「專利法制度」も参加者の関心のあるテーマとなっており、台湾側は改正可決した「專利師法」について紹介し、中国側は第四回目となる「專利法」の全面改正のポイントについて紹介した。「智慧財産法院の専利審理において直面するチャレンジ及び対策法」は、2014年12月16日に設立された広州知識産権裁判所の譚海華・裁判官が該裁判所の設立以来の状況と今後の展望などについて紹介した。台湾側からは智慧財産法院の陳忠行・法廷長が、專利案件の審理は更に精密化されるべきと考えており、裁判官は先端技術についてより多く理解して技術内容を把握し、専門家の証人、諮問委員及び鑑定人などを善用すべきであるとの考えを示した。
 「専利ポートフォリオの戦略と管理の経験シェア」は、両岸のハイテク企業の実戦経験を有する専門家らが参加し、海外における企業の知財リスク管理、NPE、專利ポートフォリオと訴訟、專利訴訟の事例などについて経験をシェアし熱い討論が繰り広げられた。
 今年で8回目となる両岸專利フォーラムは、両岸の專利分野における交流の促進、双方の專利業務上の提携強化を促進し、更には両岸の権利者の権益を増進させることにつながる。フォーラムの開催と2010年に締結された「海峡両岸知的財産権協力協議」で構築された知的財産権協力メカニズムにより、両岸は持続的な交流と提携を行い、双方にとってウィンウィンとなる局面を創出している。

(2015.10.14 智慧局ニュース要約)
1-3 2015年度日台特許審判官協議開催
 2015年10月6日から8日まで、日本特許庁から蔵野雅昭審判長及び星野昌幸審判部審判課審判企画室課長補佐が来台し、台湾智慧局のシニア審査官と第二回目となる「日台特許審判官協議」を行った。今回の協議では、双方における訂正、進歩性の判断、無効審判の流れ及び管理、特許権侵害に係る判定制度等について実務交流を行い、実際の事例について討論し、日台審判官の実務経験をシェアする架け橋として有意義なものとなった。
 協議の中で、蔵野審判長及び星野課長補佐は智慧局のシニア審査官と双方の訂正に関する実務事例についてシェアし、台湾の裁判所側及び実務側の進歩性の判断に関する争議問題について討論し、日本側の無効審判の審理遅延防止措置と経験シェア、及び判定制度のやり方及び準拠法についての詳細な説明が行われた。協議の過程において双方は熱烈に討論し、その内容は豊富であったため、交流期間は2日半に延長されたが依然として足りず、今後も引き続き交流活動を推進し、双方が実務事例の重要課題等の研究分析成果と経験をシェアしていくことが期待されている。

(2015.10.20 智慧局ニュース要約)
1-4「知財経営定着計画-情報通信産業の專利動向と專利訴訟の分析研究」シンポジウムの受付開始
 智慧局の「知財経営定着計画-情報通信産業の專利動向と專利訴訟の分析研究」について、国家実験研究院は11月3日(新竹)、4日(台中)にて推進フォーラムを開催し、11月10日(台南)、11日(高雄)に研究成果発表会を、そして11月24、25日に台北にてシンポジウムを開催する。
 今回のシンポジウムでは、モノのインターネットの観点から、「赤いサプライチェーン(紅色供應鏈:中国産業のサプライチェーン)」の競争脅威へどのように対応していくかを検討し、並びに次世代移動体通信(B4G/5G)の技術開発と応用サービスについて観察していく。また、4G-LTEの標準必須特許ポートフォリオについても解析し、スモールセル基地局の発展及び、基準構築に対応した台湾の業界標準組織への参与の仕方などを紹介する。
<参加希望の申し込み先(オンライン受付)>
・シンポジウム:https://goo.gl/KMWNYx 
・研究成果発表&推進フォーラム:https://goo.gl/CusuTf 

(2015.10.28 智慧局ニュース全訳)
1-5 2015年第3四半期の知的財産権趨勢
 2015年第3四半期の專利(特許・実用新案・意匠)の新規出願数は18,059件で、昨年同期比6.0%減となった一方で、商標登録出願数は3.7%増となった。
1. 專利出願動向
(1)2015年第3四半期の3種の專利(特許・実用新案・意匠)の新規出願数は18,059件で、昨年同期比6.0%減となった。うち、特許は10,946件(4.4%減)、実用新案は5,135件(11%減)、意匠は1,978件(1.4%減)となった。
(2)特許出願において、台湾人出願人による出願は4,090件(11.4%減)である一方で、外国人出願人による出願は6,856件(0.4%増)となり、中でも日本からの出願が3,106件で最高になり、次いで米国(1,768件)、韓国(446件)、中国(354件)、ドイツ(339件)となった。
(3)台湾人出願人による特許出願の内訳は、企業2,843件(11%減)、高等教育機関457件(8.8%減)、研究機関141件(14.5%減)、個人649件(14.2%減)となった。
(4)特許出願の上位5位について、台湾人出願人によるものは、上位から鴻海(82件)、台積電(TSMC:80件)、友達光電(AUO:71件)、宏碁(エイサー:52件)、工業研究院(ITRI:51件)となった。外国人出願人によるものは、上位からインテル(236件)、富士フィルム(133件)、東芝(126件)、サムスン電子(98件)、東京エレクトロン(92件)となった。
2.第3四半期までの累計登録査定数の動向
(1)今年第3四半期までの3種の專利の証書発行数は57,621件で2.3%増の成長となった。うち、特許が35,083件(5.7%増)、意匠が5,634件(10.5%増)となったが、実用新案は16,904件(6.3%減)でマイナス成長となった。
(2)特許証書発行数について、台湾人出願人によるものは15,571件で0.2%減となったが、外国人出願人によるものは19,512件で10.9%の増加となった(表4参照)。外国人出願人による特許では日本が8,546件で首位になり、次いで米国(5,562件)、韓国(1,285件)、中国(868件)、ドイツ(855件)となった。
(3)特許証書発行数の上位5位について、台湾企業による出願では上位から鴻海(1,085件)、工研院(ITRI:680件)、友達光電(AUO:503件)、ウィストロン(356件)、台積電(TSMC:262件)となり、外国企業による出願では上位からそれぞれインテル(389件)、半導体エネルギー研究所(306件)、アップル(305件)、東京エレクトロン(270件)、クアルコム(253件)となった。
3.商標出願動向
(1)本年第3四半期の商標登録出願数は20,302件で、昨年同期比3.7%増となった。
(2)台湾人出願人によるものは14,725件で2.7%増となり、外国人出願人によるものは5,577件でこちらも6.5%増のプラス成長となった。
(3)外国人出願人の中では、中国が1,055件で最高となり、次いで米国(1,032件)、日本(866件)、香港(393件)、ドイツ(356件)となった。
2015年第3四半期の報告については智慧局の以下のリンク先からダウンロード可能。
<統計季報>
www.tipo.gov.tw/lp.asp?CtNode=7123&CtUnit=3195&BaseDSD=7&mp=1 

2.知的財産権紛争

(2015.09.22 工商時報第A16面、判決文書の要約)
2-1 「BabyBoss」商標の無効審決取消訴訟、最高行政法院でHugoBossの敗訴確定
 台湾版キッザニアと言われる子供向け職業体験テーマパークを運営する中保寶貝城社は2007年5月24日、「BabyBoss及び図」商標をティーパック、チョコレート飲料、アイスクリーム、キャンディ、プリンなどの商品区分第30類を指定して商標登録出願し、2008年1月1日に登録番号第1295843号で登録された。
 その後、ドイツのメンズファッションブランドであるHugoBossが中保寶貝城社の「BabyBoss及び図」商標は自社の商標と類似するとして無効審判を請求し、智慧局は2012年11月15日、「BabyBoss及び図」商標はHugoBossの著名商標と類似するとして無効審決とし、当該商標を取消す処分を下した。
これを不服とした中保寶貝城社は、「BabyBoss」商標はモノクロではなくカラーで、キャラクターのデザインが加えられており、それらが占める割合は英文字よりも大きく、且つアルファベットBが左右対称であり、単一文字で構成されている「HugoBoss」商標とは大きく異なり、消費者に誤認を生じさせる虞はないとして行政訴訟を提起した。第一審の智慧財産法院は2013年9月12日、両商標にはBossの文字があるもののデザインや図形が完全に異なることから、中保寶貝城社勝訴の判決を下したが、HugoBossは依然としてこれを不服とし、「BabyBoss」商標の取消しを求める旨の訴訟を提起した。
最高行政法院は2015年8月13日、中保寶貝城社は「子供向け職業体験パーク」を設立して、「BabyBoss職業体験任意城」と命名しており、メンズファッションを中心とするHugoBossの製品とは違い、且つ全体的に見ても両者の商標は完全に異なり、消費者が誤認を引き起こす虞はないとして、HugoBoss敗訴の判決を下し、確定判決とした。
<最高行政法院の判決>
最高行政法院判決「104年度判字第454號」 判決日:2015/08/13
判決書検索サイト: jirs.judicial.gov.tw/FJUD/FJUDQRY03_1.aspx
裁判類別:行政 判決字号:104, 判, 454 裁判案由:商標評定
検索キーワード:Boss

3.模倣品関連

(2015.09.24 中国時報第B2面要約)
3-1 名車のキーケースの模倣品を販売していた男性を逮捕
 保安警察第二総隊刑事警察大隊偵3隊は、張氏(35才・男性)がメルセデス・ベンツ、ポルシェ、レクサス、フォルクスワーゲン及びアウディ等の名車の革キーケースの模倣品980点余りを販売している旨を発見し、商標法に違反するとして書類送検した。
 警察側の調べによると、張氏が販売を開始してから現在までの2年間の不正利益は100万台湾元(約370万日本円)に上ると見られる。

4.その他一般

(2015.09.25 工商時報第A4面要約)
4-1 労働部、「競業避止条項」を明文化したガイドラインを公布予定
 労働部は9月24日、早ければ10月中に「競業避止条項」について定めた行政指導ガイドラインである「労使双方が締結した離職後の競業避止条項の参考原則」を公布する見込みであることを発表した。
 これによると、企業又は雇用主は「営業秘密、知的財産又は技術的優位性の保護」の3つの要件の一つに符合すれば、離職従業員に競業避止条項へ同意のサインを求めることができ、その制限は最長2年で期間、制限対象、区域又は職業活動の範囲などを明記しなければならないこととなっている。
 このほかに、米国とドイツを参考にして「補償金条項」を盛り込み、離職従業員が競業避止の制限を受けた期間、元の会社はその離職者に離職前給与の最高額の半額を毎月支払わなければならず、且つ在職期間に支給済みの給与、ボーナス、株式などをこれに充てることはできず、競業避止条項に補償金条項が約定されていない場合は、無効と見なされる。
 なお、労働部によると、この参考原則は行政指導であり法的拘束力があるわけではないが、将来的には裁判所の判決時の重要な参考として一定の影響力があるとして、労使双方に契約を結ぶ際に参酌するよう提案している。

(2015.10.02 工商時報第A5面要約)
4-2 台米TIFA会議、1日に台北で開催 
 第9回となる「台米貿易及び投資枠組み協定(TIFA)会議」が10月1日、台北にて開催された。
 第9回TIFA会議は、台湾経済部の卓士昭・政務次長(副大臣に相当)と米国通商代表部(USTR)のロバート・ホリマン次席代表が共同で首席交渉官を務め、双方は1日に記者会見を開き、台湾における営業秘密保護の実施、台米双方の特許審査官協議の実施への同意、パテントリンケージとデータ保護制度の推進などが米国側から歓迎された旨などを含め、今会議の実りある成果について報告した。
 台湾側は今回の会議の中で、TPPの第二次拡大交渉への参加意向を示したが、会議後の記者会見では、メディアから米国は台湾の第二次拡大交渉参加を支持するか否かの質問を受けた際、ホリマン次席代表は、米国は現在その他11カ国の貿易パートナーとアトランタにてまさに第一次交渉を進めているところで、TPPが正式に合意達成できることを希望しているとし、「現在米国の焦点はやはり第一次TPP交渉にあるため、この時期に第二次拡大交渉について討論することは時期尚早であると思う。」と述べた。

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