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台湾知的財産権ニュース(No.279)

発行:特許庁委託(公財)日本台湾交流協会
台湾知的財産権ニュース
(No.279)
発行年月日:2019年1月15日・31日合併号

 

主要ニュース目次

 

1. 知的財産権紛争
(2019年1月8日 聯合報第A7面、中国時報第A11面の要訳)
1-1 ドイツの「BASF」台湾子会社の現職・離職職員が中国企業へ企業秘密を漏洩
(2019年1月14日 自由時報、2019年1月15日 経済日報の要訳)
1-2 聯詠の元職員が中国メーカーに機密漏洩
(2019年1月22日 経済日報第A2面全訳)
1-3 現代が帝宝を権利侵害で提訴
(2019年1月22日 経済日報第A2面全訳)
1-4 自動車部品の外観デザインに業者が困惑
2. その他一般
(2019年1月7日 経済日報第A1面要訳)
2-1 半導体が中国撤退 台湾人材が大量Uターン
(2019年1月30日 衛福部プレスリリース要訳)
2-2 衛福部「パテントリンケージ施行弁法」草案を再度発表

 

1. 知的財産権紛争

(2019.01.08 聯合報第A7面・中国時報第A11面の要訳)
1-1 ドイツの「BASF」台湾子会社の現職・離職職員が中国企業へ企業秘密を漏洩
 世界最大のドイツの化学メーカー「BASF」の台湾子会社の現職・離職社員6人が中国江蘇省の化学メーカー「江陰江化微電子材料」(以下、「江化微」と略称)から約1.8億台湾元(約6.4億円)もの報酬で誘引され、「BASF」の営業秘密を漏洩した事件で、刑事局の1年にもおよぶ捜査の結果、6人が逮捕された。
容疑者はそれぞれ現職で電子材料業務工程部門幹部の黄(44歳)、桃園観音工場を退職した前工場長の林(56歳)、工程部または生産部の4人の離職エンジニアである。そのうち5人は桃園地方検察署が営業秘密法違反で身柄を拘束、残る1人は10万台湾元(約35万円)で保釈された。
 「BASF」は1991年に台湾子会社を設立し、アジア地区に半導体及びパネル産業の高純度化学品及び関連技術を提供しており、運営モデルは電子材料化学品生産業者から高純度の化学品を購入し、精製プロセスを経て、半導体生産企業へ販売しており、台積電(TSMC)にはその約8割を販売していた。
 BASFの同業他社である「江化微」は2017年より台湾の4倍もの給料で林・前工場長を誘引し、林を通じて工程・生産部門の4人のエンジニアをヘッドハンティングしていた。
 林と共謀した黄は特許を搾取し、技術移転、運営参与・契約締結等の方式で、次々に「BASF」の硫酸精製プロセス特許を盗み取り、漏洩していた。警察の調べによると、黄は昨年2ヶ月に1度は中国へ赴き、「江化微」と詳細な協力交渉を行い、また、3,000通を超える電子メールを送り、中国側との交渉を行っていた。メール内容には営業秘密も含まれており、当該特許技術の損失額は35億台湾元(約120億円)を超えるとみられている。
 検察・警察側は黄の自宅から硫酸純化製造工程図のUSB等の関連ファイルを押収した。また黄と林が南太平洋のサモアで開設した2つの海外銀行口座を発見、口座内には中国側から送金された4,200万台湾元(約1億5千万円)が振り込まれていた。
 刑事局によると営業秘密法に基づき、台湾人が外国または中国において営業秘密を保有、複製、使用をした場合、1年以上10年以下の有期懲役に処し、300万台湾元(約1,000万円)以上5,000万台湾元(約1億8千万円)以下の罰金を併科することができる。

(2019.01.14 自由時報、2019.01.15 経済日報の要訳)
1-2 聯詠の元職員が中国メーカーに機密漏洩
 新竹地方検察署は、台湾IC設計大手の聯詠(ノバテック・マイクロエレクトロニクス)の4人の元職員が会社の重大機密を中国の上海明遨電子科技(ビュートリックス・テクノロジー)に漏洩したとして営業秘密法違反の疑いで4人を起訴し、4人の現金、不動産等の財産の差押さえを申し立てた。新竹地方裁判所はこの申し立てを認める決定を下した。
 調べによると、聯詠の曽・元副処長は中国の同業他社である上海明遨から聯詠の機密を提供すれば総経理の待遇及び2倍の給料を提供するとの条件でヘッドハンティングされ、離職前の2016年に数回にわたり聯詠内部のOLEDパネル向けドライバーIC及びVR(仮想現実)等の研究開発工程の機密ファイル資料をダウンロードした。また曽は3人の聯詠のエンジニアをヘッドハンティングし、曽の妻名義で新竹の台元サイエンスパークに設立した竑遨科技に転職させ、聯詠の機密を複製し、上海明遨へ提供するよう要求し、3人の給料については、「専業技術事務収入」という名目で外貨口座に振り込んでいた。
 聯詠は14日、引続き会社の知的財産権と営業秘密を守っていくと発言した。

(2019.01.22 経済日報第A2面全訳)
1-3 現代が帝宝を権利侵害で提訴
 自動車用ランプ大手の帝宝工業(Depo)は21日、帝宝と帝宝の米国子会社が韓国の現代自動車(ヒュンダイ)からヘッドライトに関する意匠権を侵害しているとして提訴されたと発表。帝宝によると、類似案件はすでに3件目であり、会社としては非常に困惑しており、全力でOEMモデルチェンジに取組むと述べた。
 帝宝がヘッドライトの外観専利(意匠権)侵害の被告となったのは、これですでに三回目である。帝宝によると、前回はドイツのダイムラーから2年前に提訴され、第一審で帝宝は敗訴、現在第二審の段階であるが、前回要求された賠償金額が約数百万台湾元で、金額としては大きくはなく、帝宝にとってもあまり財務的圧力をもたらすものではなかったが、外観専利(意匠権)の被告となることは、AM(アフターマーケット)をメインとする自動車部品業者にとって頭の痛いことであることから、帝宝は積極的にOEM業務を拡大し、オリジナルメーカーと直接提携開発することで、関連の法的問題を回避することを計画している。
 帝宝は台湾における自動車用ランプ大手で、米国のAM市場をメインに展開しており、去年の営業収支は161.76億台湾元(約574億円)、第三四半期までの純利益6.58億台湾元(約23.35億円)である、ヘッドライト市場は自動車部品市場と同じく、AM(アフターマーケット)と代理製造(OEM又はODM)に分けられAM市場は米国が最大となっている。台湾で生産する衝突部位部品は世界市場の8割以上を占めており、例えば東陽のプラスチックバンパーは世界のプラスチックAM製品の9割以上を供給していることから、台湾の衝突部位部品はいわば世界トップのサプライヤーと言える。また、ヘッドライトの堤維西(TYC Brother)と帝宝の自動車用ランプ部品もかつて米国と欧州の市場で6~7割りを占めていた。
 帝宝はここ数年、数社の自動車メーカーからすでにOEM業務を請け負っているが、最近の中国での自動車市場衰退の影響を受け、開発受注も緩やかになっている。しかしながら、帝宝の許敘銘・総裁は、AM市場は今後更なるハイテクの進歩と意匠権の問題に直面することとなり、長期的にはより大変になると思うが、たとえOEM市場が景気全体の影響を受けようとも、やはり引き続き努力していくことが必要だと強調した。
 帝宝によると、ヒュンダイは、帝宝とその米国子会社のMaxzone Vehicle Lighting Corp.がヒュンダイの米国での意匠番号第683,484号等のヘッドライトに関する意匠権を侵害していると主張。現在、訴訟の初期段階であり、帝宝は関連の通知を受けたばかりで、米国の弁護士に依頼中であると説明した。

(2019.01 .22 経済日報第A2面全訳)
1-4 自動車部品の外観デザインに業者が困惑
 台湾の自動車部品産業は欧米におけるAM(アフターマーケット)市場で重要な地位にあるが、現在製造している商品とオリジナルメーカーの商品が似れば似るほどオリジナルメーカーから外観専利(意匠権)侵害で訴えられる可能性が高く、台湾自動車部品産業は重大な試練に直面している。
 台湾自動車市場の規模には限りがあり、国産車の台数は5割を占めるだけである。しかし、現在の台湾の自動車部品メーカーは当初はいずれもフォード・モーター、国瑞と裕隆中華自動車に部品を供給するために生産開発力を育成してきており、更に一歩進んで海外のAM市場を開拓し、イタリアに代わり北米の最重要AM市場の供給元へと成長した。また台湾の産業発展をもたらし、更には中国にも進出し、すでに多くの業者が中国の自動車メーカーの一次部品メーカー(ティア1サプライヤー)となっている。
 しかし、知財意識が高まる中、自動車業者はAM業者が自動車部品の意匠権を侵害していると主張し、台湾の自動車部品業者に対し相当大きなダメージを与えた。業者はオリジナルメーカーの商品に合わせるため似せる必要があるが、提訴されないためには「似ないといけないが似すぎてもいけない」状態でなければならず、引くにひかれぬ局面に業者は頭を痛めている。
 特許問題のため、多くのAM業者は徐々にOEM市場での発展へと方向性を変え始めている。しかし、一方、ヨーロッパ市場では異なる声が聞こえ始めており、AM業者による部品メンテナンスには外観が酷似する必要性があるとして、免責議題が検討されている。消費者権益と自動車メーカーの意匠権の間で如何に評価するかは、今後の自動車部品産業において注目される議題である。

 

2. その他一般

(2019.01 .07 経済日報第A1面要訳)
2-1 半導体が中国撤退 台湾人材が大量Uターン
 業界筋によると、聯電(UMC)の中国福建省晋華集成電路(JHICC)におけるDRAM研究開発チームのうちすでに100名を超えるDRAM人材が台湾にUターン就職し、華邦電(Winbond)等の国内メーカーで勤務している模様。
 米中貿易戦争の膠着状態が続く中、今後中国での受注の不確定性が高いことから台湾企業は次々と中国撤退計画を進めており、また米国側が中国の半導体の発展を徹底阻止していることから現地の人材誘引効果も弱まり今後はより多くの台湾人材が中国から台湾へUターンすると思われる。
 UMC側は、JHICCにおけるDRAM研究開発チームは本来約300名で結成されていたが、米マイクロン・テクノロジーがJHICCを権利侵害及び営業秘密搾取で起訴し、米国側も関連の半導体設備及び部品のJHICCへの輸出を制限・禁止したことから、JHICCの生産ラインはストップしたのでは、とのうわさに対し、現在、DRAM技術開発を停止しているだけであるが、双方は協力関係を中止してないと述べた。
 しかし半導体設備業者によると、米国で輸出規制が実施された初日、JHICCの米国半導体設備協力メーカーの工場スタッフはすでに全員撤退し、全ての設備機械、生産支援は全面停止しており、発注済未出荷の機械は全て出荷ストップになっているという。

(2019.01.30 衛福部プレスリリース要訳)
2-2 「パテントリンケージ施行弁法」草案を再度発表
衛生福利部(以下、「衛福部」と略称)は2018年9月11日に「パテントリンケージ施行弁法草案」を発表し、同年11月6日及び11月27日に説明会を開催した。その後各界からの意見を取り入れ修正し2019年1月30日、再度「パテントリンケージ施行弁法草案」改訂版を発表した。
前回の草案と新しい草案とで異なる主な点は以下のとおり。
・国際経済貿易談判でのニーズに応え、また、台湾のバイオテクノロジー発展の奨励とバイオシミラーの研究開発奨励のため、衛福部は改訂版「パテントリンケージ施行弁法草案」において、バイオシミラーをパテントリンケージ制度に盛り込み、ジェネリック医薬品の医薬品許可証申請のパテントリンケージ関連規定を準用することを明らかに定めた。
この草案については60日間のパブリックコメント募集期間が設けられる。この草案内容にご意見がある場合には、「衛生福利法規検索システム(中国語:衛生福利法規檢索系統)」又は「公告政策へのネット参加プラットフォーム(中国語:公告政策網路參與平台─眾開講)」のサイトから送付のこと。
なお草案内容については、下記衛福部のサイトのリンク先からダウンロード可能(中国語)。
https://www.mohw.gov.tw/cp-16-46293-1.html


 


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